こそ
こそ
[係助]種々の語に付く。
1 ある事柄を取り立てて強める意を表す。「今—実行にうつすべきだ」
2 ある事柄を一応認めておいて、それに対立的、あるいは、否定的な事柄を続ける。「感謝—すれ、恨むことはあるまい」「賛成—するが、積極的ではない」
「昔—外(よそ)にも見しか我妹子(わぎもこ)が奥つきと思へば愛(は)しき佐保山(さほやま)」〈万・四七四〉
3 文末にあって、言いさして強める意を表す。「これはこれは、よう—」「『先日はありがとう』『いや、こちら—』」→こそあれ →てこそ →とこそ →ばこそ →もこそ
「深く信をいたしぬれば、かかる徳もありけるに—」〈徒然・六八〉
[補説] 古語では、文中にあって「係り」となり、文末の活用語尾を已然形で結ぶ。また、上代では連体形で結ぶこともある。係助詞「ぞ」「なむ」に比し、強調の度合いが強いといわれる。2は、現代語では、多く「こそあれ」「こそすれ」「こそするが」などの形で用いられる。3は、「こそ」に続く述語部分を省いたもので、古語では、「あれ」「あらめ」「言はめ」が省かれることが多い。
[終助]《上代語》用言の連用形に付く。願望を表す。…てほしい。…てくれ。
「ぬばたまの夜霧に隠(こも)り遠くとも妹(いも)が伝へは早く告げ—」〈万・二〇〇八〉
[接尾]
こそ
「こそ」の例文・使い方・用例・文例
- あばら屋へようこそ
- ようこそお帰り
- 陰でこそこそではなく,彼女に面と向かって言いなさい
- その問題が難しいからこそ私は解決策を見つけてやろうという気になった
- 彼は余分な接着剤をその道具でこそげ落とした
- 3時間も歩いて,彼女はそれこそへとへとに疲れていた
- 彼女こそジャズシンガーだ
- 当局がやって来る前に我々で今行動を起こそう
- 困ったときの友こそ真の友
- 彼は中国語についてそこそこの知識がある
- 彼にとっては名声こそが人生で最も価値あるものなのだ
- ジャガイモの皮をこそげ取る
- 今こそ行動すべきときです,皆さん
- 家の中にはこそりと動くものもなかった
- こちらこそ
- それだよ,それこそ私が言いたかったことだよ
- 彼らは自分たちのことを恥じてこそこそ立ち去ってしまった
- 彼は一生懸命努力したからこそ試験に受かった
- 日本へようこそ
- 環境こそが人を育てる
品詞の分類
- >> 「こそ」を含む用語の索引
- こそのページへのリンク