三省堂 大辞林 |
たま・う たまふ 【▽賜ふ/▽給ふ】
(1)「与える」の意の尊敬語。おあげになる。
「この歌は、ある人、あめのみかどの近江のうねめに―・ひけるとなむ申す/古今(恋四左注)」
(2)「くれる」の尊敬語。くださる。
「草枕旅の翁と思ほして針そ―・へる縫はむ物もが/万葉 4128」
(3)「(人を)つかわす」「派遣する」の尊敬語。おつかわしになる。
「このありつる人(=サッキノ人)―・へ/伊勢 62」
(4)〔「いざたまへ」の形で、上に来る動詞を省略して〕その動作をするよううながす言葉。さあ…して下さい。
「いざ―・へ、もろともに見むよ/源氏(葵)」
(5)(補助動詞)
動詞または尊敬・受け身などの助動詞の連用形に付いて、
(ア)動作の主体に対する尊敬の意を表す。
(a)
…てくださる。…てくれる。
「旅行きもし知らぬ君を恵み―・はな/万葉 3930」
(b)
なさる。お…になる。
「女御・更衣あまたさぶらひ―・ひけるなかに、すぐれて時めき―・ふありけり/源氏(桐壺)」
(c)〔助動詞「す」「さす」などとともに「せたまふ」「させたまふ」などの形で〕帝(みかど)や高貴の人の動作に用いて、より程度の高い尊敬の意を表す。
「二月一日のほどに二条の宮へ出でさせ―・ふ/枕草子 278」
(イ)〔上位の者の下位の者に対する動作を表す語に付けて〕恩恵を与える意を表すのに用いる。…してやる。してつかわす。
「朕(あれ)は汝(みまし)の志をば蹔らくの間も忘れうましじみなも悲しび―・ひしのひ―・ひ大御泣(おおみね)哭かしつつおほまします/続紀(天応一宣命)」
(6)(多く命令形「たまへ」の形で)男性が同輩または同輩以下の人に対して、軽い敬意または親しみの気持ちをこめていう。近世江戸語以降の用法。
「是々、屋敷は屋敷、爰はここぢや。平(たいら)にし―・へ/洒落本・辰巳之園」「大愚先生もおかしな腰つ付きをして、そして何をきよろ
(1)飲食物をもらう意の謙譲語。いただく。
「鈴が音の駅(はゆまうまや)の堤井の水を―・へな妹が直手(ただて)よ/万葉 3439」「黒き白きの御酒(みき)を赤丹のほに―・へゑらき/続紀(天平神護一宣命)」
(2)(補助動詞)
動詞(多く「聞く」「見る」「思ふ」など)の連用形に付いて、補助動詞として用いられる。
(ア)その動作を尊敬の対象とする者から受ける意を表す。…させていただく。
「総哲(てち)にして勤(はげ)み精進するひと、皆来りて同会に集れるを見―・へしかども/地蔵十輪経(元慶点)」
(イ)話し手または話し手側の動作を表す語に付けて、へりくだった丁寧な言い方にする。
「かしこき御心ざしを思ひ―・へ侍る/源氏(桐壺)」「かの大納言の御むすめものしたまふと聞き―・へしは/源氏(若紫)」「見―・へぬほどのことなども、あれは知りてはべめり/大鏡(昔物語)」
〔下二段活用は四段活用から派生したもの〕
たも・う たまふ 【▽賜ふ/▽給ふ】
実用日本語表現辞典 |
品詞の分類
給ふに関連した本
- 図解 給排水・衛生施工図の見方・かき方 オーム社
- 図解 給排水衛生設備の基礎―はじめて建築設備を学ぶ人のために 山田 信亮 ナツメ社
- 見方・かき方 給排水衛生施工図 尾上 敏彦 オーム社
給ふに関係した商品
- 【送料無料】大学入試でる順古文文法ゴロゴ楽天ブックス
- 長谷川景光/平家物語の雅楽アサヒレコード
- フォンテック 長谷川景光/平家物語の雅楽ムラウチDVD
>> 「給ふ」を含む用語の索引
給ふのページへのリンク