PPG (戦車) PPG (戦車)の概要

PPG (戦車)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2016/12/06 00:10 UTC 版)

PPG豆戦車
種類 豆戦車/牽引車
原開発国  ソビエト連邦
諸元
重量 2.5t
全長 2.5m
全幅 1.72m
全高 0.86m
要員数 2

装甲 8mm
主兵装 7.62mm DT機銃×2
エンジン 25馬力(19kw)
出力重量比 10hp/t
速度 25km/h

英訳するとMobile Machine-gun nest(機動型機銃巣)

開発時の名称はオブイェークト217。

概要

本車が開発されたのは第一次芬ソ戦争(冬戦争)のさなかであった。

遮蔽物のない戦場においてフィンランド軍から一方的な攻撃を受け、被害が甚大になったことから、労農赤軍装甲車が兵員を搭載したソリを牽引することで解決を図ろうとした。

戦歴

しかしソ連側がこのように戦術の本格的な見直しを始めたのは冬戦争が勃発してから2カ月程度たった、1940年1月末からであった。

本車の開発もこの頃から開始され、試作の完成から即座に試験を行うも既に3月に差し掛かっていた。

そして3月13日には冬戦争自体が終結してしまい、本車の投入は結局行われなかった。

冬戦争の終結に前後してソ連はPPGの計画そのものを凍結したが、以後独ソ戦などでソリによる兵員輸送戦術そのものは行われ、それなりの成果をあげた。

牽引車としての性能

元より試験でも極めて貧弱な装甲と申し訳程度の武装、そして肝心のソリ牽引に関しても芳しくない結果であり、仮に冬戦争がその後継続したとしても実戦投入が行われたかはかなり疑わしい。

フィンランド軍は貧弱な対戦車装備しか持っていなかったが、試験の中でそれらに対してでも8mmという装甲では耐えがたいという結果が出ており、また、ソリを牽引する場合はカタログスペック上の速度よりも遅くならざるを得ない為、迎撃も容易だったと思われる。

クリアランスが300mm確保されているが、改良が行われたかどうかは不明。

参考

  • Russian Battlefield - PPG Tankette
  • А. Г. Солянкин, М. В. Павлов, И. В. Павлов, И. Г. Желтов. Отечественные бронированные машины. XX век. 1905—1941 — Москва: Экспринт, 2002. — Т. 1. — 344 с. — 2000 экз. — ISBN 5-94038-030-1.



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「PPG (戦車)」の関連用語

PPG (戦車)のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



PPG (戦車)のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのPPG (戦車) (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2024 GRAS Group, Inc.RSS