2011年のル・マン24時間レース エントリー

2011年のル・マン24時間レース

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/25 23:18 UTC 版)

エントリー

前年の2010年のレースで56番目のエントリー枠が設けられた際に、56番目のピットガレージが建設され、2011年でもその枠が維持された。2010年の時と違い、2011年以降の56番目のエントリー枠では、それまでのLMPカーやGTカーによる一般的な参戦者向けのものではないとしている。ACOは56番目のエントリー枠を、ル・マン・シリーズ以外のACOのレース規定に基づかない車両で、自然環境に配慮した技術を使った走行をする車に適用されるものを求めるとした。ホープ・レーシングは、VW製2リットルエンジンにF1仕様のKERSを組み込んだエンジンで参戦した[15][16]

自動エントリー

自動エントリーされる権利は、前年に好成績を挙げたチームや、2010年のアメリカン・ル・マン・シリーズル・マン・シリーズプチ・ル・マンアジアン・ル・マン・シリーズインターコンチネンタル・ル・マン・カップで活躍したチームに与えられた。自動招待枠は、ル・マン・シリーズのレースで経済的な燃料の使用をした順にポイントが付くミシュラン・グリーン・X・チャレンジで最もポイントを貯めたチームに与えられた[17]

エントリー条件 LMP1 LMP2 LMGT
前年度優勝 アウディスポーツ・ノースアメリカ ストラッカ・レーシング チーム・フェルバーマイヤー・プロトン
前年度2位 アウディスポーツ・ヨースト オーク・レーシング ハンコック チーム・ファルンバッヒャー
2010年のル・マン・シリーズ優勝 チーム・オレカ・マットムート RML チーム・フェルバーマイヤー・プロトン
2010年のル・マン・シリーズ2位 シグナチュール・プリュ ストラッカ・レーシング AFコルセ
2010年のプチ・ル・マン優勝 プジョースポール・トタル パトロン ハイクロフト・レーシング コルベット・レーシング
2010年のアメリカン・ル・マン・シリーズ優勝 出場辞退 パトロン ハイクロフト・レーシング BMW レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング
インターコンチネンタル・ル・マン・カップ優勝 プジョースポール・トタル オーク・レーシング チーム・フェルバーマイヤー・プロトン
グリーン・X・チャレンジでの最多ポイント獲得チーム オーク・レーシング

エントリーリスト

2011年2月9日に、ACOは出場する56台のレース・カーの正規登録と10台の予備登録の公式リストを発表した。

4月12日には、LMP2クラスにエントリーしていた「シグナテック」チームの2台目のレース・カーが出場辞退することと、予備登録されていた「エクストレーム・リミット・AM・パリ」チームのノルマ・M200Pが正式に出場枠を得たことが明らかにされた[18]

5月16日に、LMP1クラスにエントリーしていた「ハイクロフト・レーシング」は出場辞退することとなった、チームはスポンサー等の経済的支援が足りなかったことを理由として言及し、併せてホンダ及びHPDとのパートナーシップの終了も発表された。「クロノス・レーシング」のローラ-アストンマーティン車が正規エントリーに昇格した[19]

前年のル・マンより10台のレース・カーがリザーブ(予備要員)として選抜されている。10台は均等に5台ずつLMPカーとGTカーに分けられている。LMPカーのカテゴリーの補充にはLMPカーを充てる様にし、GTカーのカテゴリーの補充にはGTカーを充てる様に配慮するが、カテゴリー内の同一クラスの補充についてまで配慮されるとは限らない。例えばLMP1クラスで欠員が出たからといって代わりのLMP1カーを充てるとは限らず、LMP2カーを充てることもあり得るということである。


  1. ^ Surely the most thrilling race in recent history”. lemans.org. フランス西部自動車クラブ (2011年6月15日). 2011年6月16日閲覧。
  2. ^ “Audi back on front row for Le Mans 24 Hours”. AFP. (2011年6月10日). http://www.google.com/hostednews/afp/article/ALeqM5ikxFTgOVDE0DXKGgxuzUurSVk4dw?docId=CNG.4facb82ec8689e5a037eb4e7286eff0b.3b1 
  3. ^ H24: Audi triumph in Le Mans classic”. Autosport.com. Haymarket Press (2011年6月12日). 2011年6月12日閲覧。
  4. ^ 辻野ヒロシ (2014年3月11日). “震災から3年、モータースポーツからの復興支援を振り返る。”. Yahoo! JAPAN. 2015年1月22日閲覧。
  5. ^ a b 震災応援の仏国旗、JAFに贈呈”. JAF (2011年6月16日). 2015年1月15日閲覧。
  6. ^ a b ル・マンのフランス国旗が震災オークションに”. オートスポーツ (2011年8月23日). 2015年1月15日閲覧。
  7. ^ The 2011 Le Mans 24 Hours Regulations”. lemans.org. フランス西部自動車クラブ (2010年6月10日). 2010年6月13日時点のオリジナルよりアーカイブ。2010年6月27日閲覧。
  8. ^ Le Mans: ACO announces future rules, pushes hybrid technology”. AutoWeek. Crain Communications (2010年6月14日). 2010年6月13日時点のオリジナルよりアーカイブ。2010年6月28日閲覧。
  9. ^ 2011年LMPレギュレーションVer.5 これで確定?”. Sport-Car Racing (2010年12月3日). 2015年1月15日閲覧。
  10. ^ Lola Group News: Lola launches B11/40 LMP2”. Lolacars.com. 2010年7月21日閲覧。
  11. ^ a b レギュレーション”. ミシュラン (2011年3月15日). 2015年1月15日閲覧。
  12. ^ ACO、2011年のル・マン規則変更について発表”. オートスポーツ (2010年12月22日). 2015年1月15日閲覧。
  13. ^ ガソリンエンジンとディーゼルエンジンが付き合う方法”. Sport-Car Racing (2011年5月7日). 2015年1月15日閲覧。
  14. ^ モータースポーツ至福の日〜2011年ルマン24時間レースとF1カナダGP〜”. 空いろの帆 (2011年6月14日). 2015年1月15日閲覧。
  15. ^ First LMP1 car test”. .flybridsystems.com (2014年4月25日). 2015年1月22日閲覧。
  16. ^ simacher”. twicsy.com (2014年6月4日). 2015年1月22日閲覧。
  17. ^ Michelin Energy Endurance Challenge”. Le Mans Series. 2008年7月24日時点のオリジナルよりアーカイブ。2008年8月21日閲覧。
  18. ^ La seconde Oreca/Signatech forfait; la Norma/Extreme Limite est admise”. Endurance-Info. 2010年4月12日閲覧。
  19. ^ Highcroft Racing – News: Highcroft Racing – Thanks and Farewell to Honda”. Highcroft Racing. 2010年5月16日閲覧。
  20. ^ a b c d 【2011ル・マン】 VOL3 アウディとプジョー 同一ラップでの歴史的な激闘”. Auto Prove (2011年6月20日). 2015年1月20日閲覧。
  21. ^ Qualifying 3”. lemans.org. フランス西部自動車クラブ (2011年6月10日). 2011年6月10日閲覧。
  22. ^ a b アラン・マクニッシュ、ル・マンの破滅的なクラッシュから生還: 写真動画”. markzu (2011年6月12日). 2015年1月20日閲覧。
  23. ^ “Huge crash sends McNish crashing out of Le Mans in first hour”. Auto Blog UK. (2011年6月11日). http://uk.autoblog.com/2011/06/11/audi-mcnish-crashes-out-of-le-mans-in-first-hour/ 
  24. ^ a b Audi Wins 10th Title At 24 Hours Of Le Mans”. National Public Radio (2011年6月12日). 2011年6月12日時点のオリジナルよりアーカイブ。2011年6月12日閲覧。
  25. ^ 24 Heures du Mans Provisional Classification (PDF)”. lemans.org. フランス西部自動車クラブ (2011年6月12日). 2013年3月7日閲覧。
  26. ^ ル・マン24時間耐久レースで日本を激励してくれました!”. 国土交通省 (2011年7月13日). 2015年1月22日閲覧。
  27. ^ マツダ、東日本大震災被災児童自立支援プロジェクトSupport Our Kids「第3回ホームステイプログラム」を支援”. マツダ (2011年6月13日). 2015年1月22日閲覧。
  28. ^ マツダの優勝マシン、再びルマンへ=震災で招待、レース前にデモ走行”. みんカラ (2011年5月20日). 2015年1月22日閲覧。
  29. ^ 松本尚子さん、ル・マン郊外で震災募金活動”. 東京新聞 (2011年5月17日). 2015年1月22日閲覧。





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