行橋市
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/05/31 01:06 UTC 版)
地理
福岡県東部に位置し、北九州市から南南東25km、大分県中津市から北西25kmの場所に位置する京築地域の中心都市である。市制施行前は京都郡に属していた。
行橋駅前を中心に市街地を形成しており、この東側には住宅や行橋駅前通りの沿道には商店等が集中している。近年は、北九州市のベッドタウン化が進み、駅の西側には大型ショッピングセンターやマンション等が多く建設されている。ベッドタウン化によって市制当初(1955年)の人口は4万人程であったが、2005年の国勢調査で人口が7万人を突破し、現在でも人口は増加傾向にある。その他に、新田原駅周辺にも市街地が形成されており、稲童地区には工業団地が整備されている。市域南西部では住宅は少なく、ほとんど水田地帯であり、この地域では農業が盛んである。
2006年3月16日に北九州空港(北九州市・苅田町)が開港、2014年3月23日に市街地の西側にある東九州自動車道・行橋ICが国道201号(現道・バイパス)に接続した。また、行橋市には東九州自動車道・今川PAと今川スマートICもある。
地形
市の東側に海(周防灘)があり、そこに市を東西に貫く3本の川二級河川の今川、長峡川、祓川が流れ込んでいる。
また市域のほとんどが平野部(京都平野)で山地は少なく、山地は南西部のみやこ町と隣接する地域と、北東部北九州市と隣接する一部地域に存在する程度である。カルスト台地で有名な平尾台の麓に位置する。
市内中心部を流れる今川河畔は遊歩道として整備されており、春には川沿いに植えられた桜が満開となり、8月には夏祭り「こすもっぺ」の会場となる。
気候
気候は、瀬戸内海式気候で温暖であるが、冬場は日本海側気候の影響も出てくるため、玄界灘沿岸部ほどではないが、曇が多い天気が多く、雨・雪が降る日もある。一冬に数回程度の積雪に見舞われることもあるが、降水量は九州地方の中でも少ない地域であるため、年間を通して晴天に恵まれる機会が多い。
行橋(1991年 - 2020年)の気候 | |||||||||||||
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月 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | 年 |
最高気温記録 °C (°F) | 20.1 (68.2) |
22.6 (72.7) |
26.5 (79.7) |
29.8 (85.6) |
32.2 (90) |
35.3 (95.5) |
37.6 (99.7) |
38.5 (101.3) |
35.8 (96.4) |
31.3 (88.3) |
26.8 (80.2) |
25.5 (77.9) |
38.5 (101.3) |
平均最高気温 °C (°F) | 9.6 (49.3) |
10.5 (50.9) |
14.0 (57.2) |
19.1 (66.4) |
23.8 (74.8) |
26.5 (79.7) |
30.4 (86.7) |
31.6 (88.9) |
28.0 (82.4) |
23.0 (73.4) |
17.4 (63.3) |
12.0 (53.6) |
20.5 (68.9) |
日平均気温 °C (°F) | 5.3 (41.5) |
5.9 (42.6) |
9.2 (48.6) |
13.9 (57) |
18.8 (65.8) |
22.4 (72.3) |
26.4 (79.5) |
27.3 (81.1) |
23.6 (74.5) |
18.1 (64.6) |
12.4 (54.3) |
7.4 (45.3) |
15.9 (60.6) |
平均最低気温 °C (°F) | 1.3 (34.3) |
1.5 (34.7) |
4.4 (39.9) |
8.9 (48) |
14.0 (57.2) |
18.9 (66) |
23.1 (73.6) |
23.8 (74.8) |
19.8 (67.6) |
13.6 (56.5) |
7.7 (45.9) |
3.0 (37.4) |
11.6 (52.9) |
最低気温記録 °C (°F) | −6.1 (21) |
−8.1 (17.4) |
−5.0 (23) |
−1.8 (28.8) |
2.6 (36.7) |
7.5 (45.5) |
14.7 (58.5) |
16.7 (62.1) |
7.3 (45.1) |
1.9 (35.4) |
−1.3 (29.7) |
−3.8 (25.2) |
−8.1 (17.4) |
降水量 mm (inch) | 74.0 (2.913) |
79.2 (3.118) |
118.8 (4.677) |
141.3 (5.563) |
160.1 (6.303) |
309.0 (12.165) |
343.5 (13.524) |
159.6 (6.283) |
165.9 (6.531) |
94.6 (3.724) |
82.3 (3.24) |
65.0 (2.559) |
1,793.1 (70.594) |
平均降水日数 (≥1.0 mm) | 9.8 | 9.4 | 10.9 | 10.1 | 9.0 | 12.5 | 12.3 | 9.5 | 9.7 | 6.4 | 8.3 | 9.1 | 116.9 |
平均月間日照時間 | 119.6 | 130.7 | 166.2 | 190.9 | 207.3 | 143.1 | 178.6 | 208.0 | 161.4 | 175.6 | 144.2 | 124.5 | 1,950.2 |
出典1:Japan Meteorological Agency | |||||||||||||
出典2:気象庁[1] |
生活・経済圏
北九州市中心部から約25kmと比較的近い事から、昔から経済面、文化面などで北九州市との結びつきが強く、北九州市への通勤通学圏内である。北九州都市圏の10%通勤圏に属しており、特に小倉北区と小倉南区、苅田町への通勤通学人口が多い。また市内中心部には公立高校が2校あるため、京築地域全域からも多くの高校生が通学している。
また古来より田川地区との交流も盛んであり、行橋市と田川市の中間地点にある仲哀峠(現・国道201号新仲哀トンネル)は1日の交通量が2万台を越えるなど交通の要所となっている。他にも行橋駅と田川伊田駅を結ぶ平成筑豊鉄道田川線が今川に沿って伸びており、近代では筑豊地域の石炭を苅田港へ搬送する役割を担っていた。
隣接する自治体・行政区
- ^ “行橋 過去の気象データ検索”. 気象庁. 2023年10月22日閲覧。
- ^ 豪雨、新幹線止める 行橋では一万戸浸水『朝日新聞』1979年(昭和54年)7月1日朝刊 3版 23面
- ^ 平野淳一 (2019年2月28日). “現職市長の任期途中の辞職・失職”. 甲南大学. 2019年10月28日閲覧。
- ^ 行橋市ホームページ
- ^ 砂浜海岸における島式漁港の計画事例(沓尾漁港 ・道川漁港)
- ^ 東九州自動車道(苅田(かんだ)北九州空港(きたきゅうしゅうくうこう)IC〜行橋(ゆくはし)IC)が平成26年3月23日に開通します 西日本高速道路株式会社 2014年1月16日付
- ^ 東九州自動車道(行橋(ゆくはし)IC~みやこ豊津(とよつ)IC間)が平成26年12月13日(土曜)に開通します― 早期開通割引を期間限定で実施 ―(西日本高速道路 2014年10月24日)
固有名詞の分類
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