細胞周期
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静止期(G0期)
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G0期は、細胞分裂も分裂の準備も行われていないG1期が延長している状態ととも、細胞周期から分かれた活動停止状態とも捉えられている[要出典]。また、神経細胞や心筋細胞などは、細胞分化の果てに有糸分裂の後分裂を止め、成熟し、残りの寿命期間を本来の機能を発揮し続ける。これらの細胞にとってG0期は細胞周期外の非分裂状態にあることからG0期は「有糸分裂後」とも言われることもある。細胞質分裂をしない多核筋細胞もG0期にあると表現される。「有糸分裂後」という用語は、時折G0期と細胞の老化の両方を示す際に使われる。多細胞真核生物における非増殖性細胞は一般的にG1期からG0期に入り、長期に、時には(神経細胞の場合などは特に)無制限にG0期にとどまることがある。完全に細胞分化した細胞のほとんどはG0期に入る。細胞の老化は、子孫細胞が成長できなくなるようなDNAの損傷や劣化に反応してなる状態である。細胞の老化とは、損傷を受けた細胞を自己破壊するアポトーシスの生化学的代替手段ともいえる。
細胞周期の制御
細胞周期エンジン(Cdk/サイクリン複合体)
細胞周期の進行は、Cdk(cyclin-dependent kinase, サイクリン依存性キナーゼ)とサイクリン(cyclin)の複合体によって制御されている。Cdk/サイクリン複合体は、細胞周期を前に進めることから、細胞周期エンジン(cell cycle engine)と呼ばれる。動物細胞では、複数のCdk/サイクリン複合体が細胞周期の進行に関わっている。G1期からS期へ進むにはCdk2/サイクリンE複合体、S期からG2期への進行にはCdk2/サイクリンA複合体、G2期からM期への移行にはCdk1/サイクリンB複合体の活性が必要である(Cdk1はCdc2とも呼ばれる)。必要なときに必要な複合体のみ活性化するために、細胞内では、各サイクリンの転写の制御やユビキチン依存的な分解、Cdkはリン酸化・脱リン酸化などの修飾による活性の制御が行われている。
細胞周期チェックポイント
正常な細胞分裂を保障するために、G1/S期など重要なところで細胞周期の進行を正常に行えるか監視するポイントがあり、これを細胞周期チェックポイント機構という。 細胞周期チェックポイントは、DNA未複製チェックポイント、紡錘体集合チェックポイント、染色体分離チェックポイント、DNA損傷チェックポイントからなる。
- DNA未複製チェックポイン ト
- 染色体分離チェックポイント
- 染色体分離チェックポイントは、M期終期に、正常な染色体分配がなされたかをチェックしている。染色体分配に失敗していると、Cdc2/Cyclin B複合体が活性を失わず、細胞質分裂に移れない。
- DNA損傷チェックポイント
関連項目
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- ^ 名称はMitosis(有糸分裂)に由来するが、M期は有糸分裂と続く細胞質分裂を含めた1個の母細胞が2個の娘細胞に分かれる分裂過程全体を示す。
- ^ De Souza CP, Osmani SA (2007). “Mitosis, not just open or closed”. Eukaryotic Cell 6 (9): 1521–7. doi:10.1128/EC.00178-07. PMID 17660363.
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