篆刻美術館 篆刻美術館の概要

篆刻美術館

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/08/25 01:43 UTC 版)

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篆刻美術館

施設情報
正式名称 篆刻美術館[1]
専門分野 美術館
事業主体 古河市
管理運営 古河市教育委員会
開館 1991年
所在地 306-0033
茨城県古河市中央町二丁目4番18号
位置 北緯36度11分40.9秒 東経139度42分10.1秒 / 北緯36.194694度 東経139.702806度 / 36.194694; 139.702806座標: 北緯36度11分40.9秒 東経139度42分10.1秒 / 北緯36.194694度 東経139.702806度 / 36.194694; 139.702806
外部リンク 篆刻美術館公式サイト
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展示内容

篆刻印章から発展したもので、約500年前に中国で始まった。篆書と呼ばれる二千数百年前の古文字を、軟質の石片や木片に刻み、朱色の印泥をつけて紙に押印し、印影を観賞する[3]彫刻が結合した工芸美術としての側面が強い。

常設展示は、古河の篆刻家・生井子華の作品を中心とし、他には石井雙石二世中村蘭臺などの著名な篆刻家の作品、および、篆刻に用いられる封泥や石印材などである[3]

多様な企画展も随時開催される。例えば、中国書画の収集家の鑑蔵印を展示した「林朗庵自用印展」(2013年9 - 11月)、著名な篆刻家の作品を集めた「園田湖城展」(2011年9 - 11月)など、特定のテーマを扱った展示が行われた。他にも「第5回日本篆刻家協会役員展」(2013年6 - 8月)、「第23回全日本篆刻連盟役員展」(2013年10 - 12月)のように、現在活躍している篆刻家たちの作品展示も行われた。また、古河市内小中学校生や全国高校生の篆刻作品展示も行われる[4]

篆刻体験

美術学習室に必要な用具・用材を準備してあり、手軽に篆刻を体験できる。原則として、土曜日・日曜日・祝日に開催。完全予約制。詳細は本美術館の公式サイト[4] を参照。

生井子華について

本美術館は、古河の篆刻家・生井子華(いくい・しか)の作品を展示する施設として構想・開館し、篆刻の魅力を発信する拠点として発展してきた。生井子華の本名は生井繁(なまい・しげる)、略歴は以下の通り[2][5]

  • 明治37年(1904年) - 古河町(現古河市)に誕生。生家は印章業
  • 昭和7年(1932年) - 西川寧(にしかわ・やすし)に師事
  • 昭和24年(1949年) - 第5回日展にて特選受賞
  • 昭和31年(1956年) - 日展の審査員となる。以後も日展の審査員を歴任
  • 昭和43年(1968年) - 古河市文化章を受章
  • 昭和55年(1980年) - 勲四等瑞宝章・古河市教育功労章を受章
  • 昭和56年(1981年) - 紺綬褒章を受章
  • 平成元年(1989年) - 死去

建物

本美術館の建物は、大正9年(1920年)に建てられた商家の石蔵を改修したものである。美術館の建つ町通りは、かつては「石町」と呼ばれ、江戸時代古河宿のころから、多くの商家が軒を連ねていた。

建物は通りに面した表蔵と、中庭を挟んだ南側の裏蔵から構成。表蔵は大谷石を用いた石造3階建て・瓦葺・建築面積は29平方メートル。妻側に独特の意匠の開口部を設けている。内部は1階を本格的な洋間とし、3階部分は吹抜けとして小屋組を見せる等の改修が施されている。裏蔵は切妻造・2階建の石蔵で、表蔵とあわせて改修され展示棟となっている。平成10年(1998年)、「篆刻美術館表蔵棟(旧平野家表蔵棟)」・「篆刻美術館裏蔵棟(旧平野家裏蔵棟)」として、国の登録有形文化財に登録された[6]


  1. ^ 古河市立博物館の設置及び管理等に関する条例
  2. ^ a b 茨城県公式サイト・いばらきもの知り博士「情報034・日本初にして唯一、篆刻美術館が茨城県古河市に存在」[リンク切れ]
  3. ^ a b c d e 篆刻美術館配布のリーフレット「古河歴史博物館 篆刻美術館 古河街角美術館 古河文学館 三和資料館 2013・4⇒2014.3 ごあんない」
  4. ^ a b c 篆刻美術館公式サイト[リンク切れ]
  5. ^ 古河市公式サイト 広報「古河」No.101(2014年2月) 16頁[リンク切れ]17頁[リンク切れ](古河文化見聞録 篆刻への誘い)
  6. ^ 平成10年10月26日文部省告示第150号(登録は10月9日付)


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