神吉宏充 棋風など

神吉宏充

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/09/23 09:11 UTC 版)

棋風など

振り飛車穴熊戦法を得意とする。その一方、神吉流穴熊というオリジナルの居飛車穴熊を開発し、振り飛車退治も得意にする。

先崎学によれば、素人相手の駒落ちでは羽生善治よりも神吉が強いという。その理由は「プロは詰み筋を読むがアマは読まない、だから(詰み筋が読めない)アマの力量に合わせて指せば勝てる」ということである。[11]

人物・エピソード

パーソナルデータ
  • 身長179cm・体重120kg[1]の巨体。
  • 2001年5月5日に北海道函館市在住・家事手伝いの女性(当時27歳)と結婚[12]、同年10月31日に長男が誕生[13]
  • 映画好き。レンタルを嫌い、自宅には2007年時点で1500本以上のDVDやビデオテープがある[3]
  • 酒に非常に強い。本人曰く「ビールとチューハイはナンボ飲んでも酔わない」とのことで、現在でも「日本酒1升ぐらいはご挨拶」だという[14]。酒好きが昂じて、室谷由紀がメイン司会の『将棋居酒屋おゆき』(JCOMチャンネル等)という「実際に日本酒を飲みながら収録するトーク番組」を自らプロデュースしてしまったほど[14]
師匠と弟子
  • 師匠の内藤は詰将棋作家として知られるが、神吉は双玉詰将棋の作家として知られる。
  • 内藤はヒット曲「おゆき」を歌った演歌歌手としても知られるが、神吉も歌手活動をしたことがある[1]
  • 師匠の内藤より早い引退を余儀なくされたことについて、神吉は「『親に先立つ不孝』のようで心苦しい」と語ったという[15]
エンターテイナー
  • NHK BS2で1月に放送されるバラエティー番組「大逆転将棋」で、毎年司会と構成を務めている。
  • 「囲碁将棋ウィークリー」(後の「囲碁・将棋ジャーナル」)の初代キャスター。
  • 探偵!ナイトスクープ」など、将棋とは関係ないテレビのバラエティ番組にも出演した。
  • 1994年4月から9月まで、TBS系の「テレビの王様」でレギュラー出演。
  • 1996年放送のNHK連続テレビ小説「ふたりっ子」の中で、主人公に弟子入りを頼まれる棋士を本人役で演じている。その際にスタッフからトランプを手で扱いながら登場するよう指示され、その通りに演じた。その後、「将棋世界」誌のエッセイの中でこのことに触れ、「そんなことしながら歩く棋士おらんわ!」と書いていた。
  • 1993年10月 - 12月に、林葉直子とのペアでNHK将棋講座「神吉、林葉のおしえて!ショーギ」の講師を担当。
  • 2000年11月、将棋の日恒例の「次の一手名人戦」(羽生善治 vs 丸山忠久戦)にゲスト参加したところ、最後まで正解し続けて「次の一手名人」となった。2017年現在、プロ棋士で次の一手名人となったのは神吉が唯一の事例。なお本来はアマチュアの将棋ファン向けのイベントであるため賞品は辞退した[16]
反則負け
  • 1988年3月、伊達康夫との対局で二手指しをしてしまい、反則負けを喫する。自らの手番で着手後、伊達が長考したため神吉は居眠りをしてしまったが、駒音で目が覚め、それを伊達が着手を終えた音と勘違いして次の手を指してしまったという[17]

弟子

棋士となった弟子

名前 四段昇段日 段位、主な活躍
渡辺正和 2008年10月1日 六段

(2022年3月16日現在)

  • 渡辺(旧姓・吉田)は、朝日アマ名人戦優勝により奨励会初段受験の資格を得て合格し、2005年に神吉門で初段で入会。その後、三段リーグ次点2回により2008年に四段昇段している。

  1. ^ a b c d e f 将棋世界」2000年1月号付録
  2. ^ a b c 平成10年版「将棋年鑑」(日本将棋連盟
  3. ^ a b 思い出シネマ 私の一本(神戸新聞)
  4. ^ 将棋世界 1994年8月号 p.46 - 48
  5. ^ 将棋世界 1999年8月号 p.30 - 31
  6. ^ サンケイスポーツ 2005年8月15日 13面(将棋面)
  7. ^ 引退棋士のお知らせ|将棋ニュース|日本将棋連盟”. 日本将棋連盟. 2017年8月26日閲覧。
  8. ^ 神吉宏充七段が引退|将棋ニュース|日本将棋連盟”. 日本将棋連盟. 2017年8月26日閲覧。
  9. ^ 神戸新聞NEXT|姫路|プロ棋士が指導する将棋教室オープン 姫路で初”. www.kobe-np.co.jp. 2018年9月11日閲覧。
  10. ^ プロ棋士神吉七段の大逆転将棋倶楽部|日本将棋連盟」『』。2018年9月11日閲覧。
  11. ^ 先崎学著「フフフの歩」中の「おそろしくも優雅な日々」より
  12. ^ 2001年5月「神吉宏充六段、結婚」(日本将棋連盟)
  13. ^ 2001年11月「神吉宏充六段に長男誕生」(日本将棋連盟)
  14. ^ a b 酎ハイを55杯も…神吉宏充七段「将棋と酒は生活の両輪」 - 日刊ゲンダイ・2017年1月16日
  15. ^ 田丸昇公式ブログ と金横歩き 2011年8月20日付の記事による。
  16. ^ 「将棋の日・次の一手名人戦」で優勝してしまった棋士 - 将棋ペンクラブログ・2016年12月25日
  17. ^ 将棋世界 1988年5月号 p.104
  18. ^ 2010年4月1日付昇段・昇級者|将棋ニュース|日本将棋連盟”. 日本将棋連盟. 2017年8月26日閲覧。
  19. ^ 【叡王戦記念特番】東西対抗 詰将棋カラオケ”. ニコニコ生放送 (2019年3月30日). 2020年3月21日閲覧。


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