河内長野市立図書館
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/11/27 05:59 UTC 版)
概要
2011年度実績では、蔵書数は452,226冊、年間貸出数は1,127,872冊となっており[1]、公民館図書室(川上公民館、加賀田公民館、高向公民館、千代田公民館、三日市公民館、天見公民館、天野公民館、南花台公民館)8室のセンター機能も果たす。自動車文庫(移動図書館)を所持しており、市内23か所を巡回している。
小児向けには月に7回「おはなし会」を、乳幼児(1歳児、2歳児)向けに毎月「赤ちゃんタイム」という絵本等の読み聞かせが行われており、自由に参加することができる。また、絵本などの児童書が全45万冊のうち約13万冊と多いなど、子ども向けのサービスが充実している。
施設概要
河内長野市立市民交流センター(キックス)内の1,2階と地下1階に図書館がある。1階は主に児童書や絵本、ヤングアダルト、雑誌・新聞、楽譜などが配架されている。2階は一般書が中心となっており、窓際には自習机などのコーナーが設置されている。
1,2階とも出入口とカウンターを設けているが、17時(午後5時)以降は2階のカウンターを閉鎖しているため、常時開いているのは1階のカウンターのみである。また、2階には2017年6月13日から自動貸出機を設置したことを機に、カウンターの業務を事実上レファレンスに特化。自動貸出機も17時で稼働を終了するため、17時以降の蔵書の貸し出しについては、1階のカウンターで対応する。
地下1階は書庫で、予約制の館内見学ツアーに参加するか、特別な許可を得ない限り一般者への入室を認めていない。
- 施設構造
- 地上5階地下2階(うち図書館:地上1,2階)
- 建物延床面積 : 16,374.13㎡
- 図書館延床面積 : 3,910.17㎡
- 蔵書数
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- 逐次刊行物
- 雑誌 : 366誌
- 新聞 : 32紙
(2012年3月末現在)
歴史
1947年(昭和22年)4月1日に長野町立図書館として、長野国民学校(現在の河内長野市立長野小学校)の敷地内で開館した。大阪府下では戦後早期の開館であり、それは1950年の大阪府内に図書館が11館しかなかったことからも分かる[3]。なお、当時の図書館は至誠館と呼ばれており、1939年(昭和14年)1月25日竣工の神社形式を取り入れた内部は畳敷きの建物で、長野町尋常高等小学校の時代から図書等が保管されていた[4]。開館の際には、至誠館の歴史的価値などの理由により撤去が難しかったため、そのまま流用する形での認可を得て、町立図書館として発足した[5]。
その後、町村合併によって河内長野市が誕生すると同時に河内長野市立図書館に改称し、1967年(昭和46年)6月13日には鉄筋コンクリート3階建てに建て替えられた[4]。その後、図書の増加や利用者数の激増により、図書館が手狭となったことにより「河内長野市立図書館基本計画」で図書館の移転が決定され、2002年(平成14年)7月6日に河内長野市立市民交流センター(キックス)内に、3,910.17㎡という比較的大きな規模の図書館として開館した。
当館を所管する河内長野市教育委員会事務局生涯学習部では、市有施設の施設命名権(ネーミングライツ)事業の一環として、2019年(令和元年)7月1日から開設後初めて当施設の命名権者(ネーミングライツパートナー)を募集。この募集へ応じたTONE株式会社をネーミングライツ事業優先候補者に選定した[6]後に、翌2020年(令和2年)1月1日から5年間の命名権契約を締結した。契約期間中の施設名は河内長野市立図書館 Supported by TONEで、同社から得られた命名権料は、蔵書の充実や施設の維持管理などに充当[7]。同社からの提案に沿って、契約期間中には社名とロゴ(TONE)を館内設備、移動図書館、返却ボックスなどに表示している[6]。
年表
- 1947年4月1日 - 長野町立図書館として開館する。
- 1954年4月1日 - 河内長野市立図書館設置条例を施行し、河内長野市立図書館に改称。
- 1967年6月13日 - 河内長野市西代町14-2に新館に建て替えて開館。
- 1984年10月1日 - 複写(コピー)サービスを1枚20円で開始する。
- 1985年
- 4月1日 - 自動車文庫の基地建物が完成し、自動車文庫車「きく1号」を配備する。
- 5月 - 自動車文庫が13ステーションに巡回を開始する。
- 1991年
- 4月1日 - ビデオソフトの貸し出しを開始。
- 12月26日 - 河内長野市新図書館整備基本方針検討委員会が設置される。
- 1992年10月 - 河内長野市立図書館にコンピュータが導入される。
- 1995年
- 2002年
- 2008年11月25日 - インターネット予約が開始される。
- 2009年
- 4月 - 公民館との相互貸借便の配送委託が開始される。
- 7月29日 - 河内長野駅、千代田駅、三日市町駅前に返却ポストが設置される。
- 2010年4月1日 - 開館日の開館時間をすべて午後8時まで拡大される。
- 2014年4月1日 - 河内長野市有料広告掲載事業に関する基本要綱に沿って、事業者や団体を対象に、当館が指定する配架雑誌の購入代金を年度単位で賄う雑誌スポンサー制度を導入。
- 2018年6月13日 - 自動貸出機1台を2階のカウンターへ設置したことに伴って、図書館員による2階カウンターでの蔵書貸し出し受付業務を原則として終了。
- 2019年
- 2020年
- 1月1日 - ネーミングライツに関するTONE株式会社と河内長野市の契約に沿って、同日から2024年12月31日まで、当館の対外的な名称を河内長野市立図書館 Supported by TONEに変更[2]。
- 3月3日 - 年頭から日本国内で新型コロナウイルスへの感染が拡大していることを背景に、(本来の休館日である月曜日をはさんで)5月17日(日曜日)まで臨時休館。ただし、3月25日(水曜日)から4月10日(金曜日)まで貸し出し予約済み蔵書の引き渡し業務を館外(キックス1階のロビー)で、5月12日(火曜日)から22日(金曜日)まで郵便(レターパックまたはスマートレター)による貸し出し予約済み蔵書(利用登録者1名につき2冊まで)の発送サービスを特別に実施した。
- 9月1日 - 「河内長野市立電子図書館」と称して、河内長野市内に在住・通勤・通学する利用者登録者向けに電子書籍の提供(貸し出し)業務を開始[9]。
- ^ a b c d e “平成24年版河内長野市立図書館年報” (PDF). 図書館年次統計. 河内長野市立図書館. 2013年8月28日閲覧。
- ^ a b 「河内長野市立図書館」ネーミングライツ(命名権)取得に関するお知らせ(TONE株式会社2020年1月22日付会社情報)
- ^ 『大阪府統計年鑑』昭和25・26年版
- ^ a b 河内長野市史編修委員会『河内長野市史』第三巻 本文編 近現代史
- ^ 河内長野市立長野小学校 創立百周年記念事業委員会『長野百年』1973年10月21日
- ^ a b 4施設でネーミングライツパートナーの 優先候補者を決定 (河内長野市2019年12月29日付広報資料)
- ^ 河内長野市立図書館のネーミングライツ開始について(河内長野市2019年12月29日付広報資料)
- ^ 河内長野市立図書館のネーミングライツ開始について(河内長野市2019年12月29日付広報)
- ^ a b 電子図書館サービスについて(河内長野市立図書館2020年9月1日付広報)
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