御福餅
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/11 06:17 UTC 版)
概要
直営本店は伊勢市二見町茶屋(JR参宮線二見浦駅海の手)にある。伊勢自動車道のサービスエリア、名神高速道路の尾張一宮PA下り線などでも販売している。「餅と漉し餡の組み合わせ」はポピュラーなものであって、一時期はそれを販売する多くの商店がこの地域に存在していたが、21世紀まで残ったのが赤福餅と御福餅であった。
餅米(はくちょうもち100%)と小豆(きたろまん100%)を使用した優しい味わいが特徴とされる[2]。1998年には第23回全国菓子大博覧会にて、菓子業界では最高の栄誉とされる「名誉総裁賞」を受賞した[2]。2020年「第1回伊勢ブランド」に認定された[2]。
「御福」の名は、二見興玉神社(夫婦岩がある)にある天の岩屋に祀られる神のアマノウズメノミコト(天鈿女命)の通称が「御福さん」である事に因む[1]。餅の形は赤福餅と類似しているが、赤福餅が「五十鈴川の清流」を表現しているのに対して、御福餅は「二見浦の波の形」を表現している[1]。赤福餅は赤福本店で作られているごく僅かの赤福餅以外は工場で機械生産されているが、御福餅は生産量の違いもあり、現在でも手造りである[1]。
かつて、小箱は赤福餅が8個700円、御福餅が8個640円で、御福餅の方が安かったが、2010年4月に8個入りと12個入りは価格改定をし、赤福餅と同額となった。その後、2014年4月の消費税増税時に価格改定をし、赤福餅8個720円12個1030円に対し、御福餅8個740円12個1060円となり、御福餅の方が高くなっている。さらに高速道路の販売では棲み分けと称すべき状態となっており、例として名阪国道の伊賀SAでは上り線(名古屋方向)のSAでは御福餅、下り線(大阪方向)の「道の駅いが」では赤福餅となっている。(2020年現在、双方共に赤福餅)1989年頃までは新幹線車内でも都ホテル列車食堂、2000年代初頭まではビュフェとうきょう(現:ジェイアール東海パッセンジャーズ)が担当する車内販売で購入することができた。関西地区では、JR大阪駅の売店や大阪市営地下鉄の売店で扱っていた時期もあったが、現在は伊丹空港、関西国際空港の一部売店で販売されている。[要出典]
7月から9月には、御福餅の餡を使用したアイスキャンディーも販売される[3]。「Merchant Adzuki Beans Candy」の頭文字をとって、「御福MAC(マック)」と呼ばれる[3]。
2018年1月11日、パッケージと商品内容のリニューアルを行い保存料なしで消費期限を従来の3日間から7日間へ伸ばすことが可能となった[4]。
なお、『赤福のれん』(原作:花登筺)にて、御福をモデルにしたと思われる「おか福」との葛藤が女一代記としてテレビドラマ化(主演・赤福社長:十朱幸代、おか福社長:藤岡琢也)されている。作品前半ではライバル関係に描かれているが、後におか福が苦境に立つと援助するなど協力関係でもある。ちなみに「おか福」以外に「赤もち」なるものも登場する。
- ^ a b c d e f “三重県にある銘菓「赤福」に似た「赤福そっくりさん」たちの実態に迫る!”. マイナビニュース (2014年1月19日). 2023年11月1日閲覧。
- ^ a b c “株式会社 御福餅本家|伊勢神宮外宮奉納市”. www.ise-cci.or.jp. 伊勢商工会議所. 2023年11月1日閲覧。
- ^ a b “御福餅 | 観光スポット” (英語). 観光三重. 公益社団法人 三重県観光連盟. 2023年11月1日閲覧。
- ^ リニューアル フィルム包装、消費期限倍に毎日新聞 2018年1月13日
- ^ a b c d “赤福に続き「御福餅」、表示不正の疑い 農水省が調査 - 食品不正”. www.asahi.com. 朝日新聞社. 2023年11月1日閲覧。
- ^ 農林水産省の2007年11月5日づけプレスリリース
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