名古屋市営バス 乗降方式・料金

名古屋市営バス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/05/28 16:40 UTC 版)

乗降方式・料金

名古屋市営バスにおける乗車料金は以下のとおりとなる[21][22][注釈 13]

  • 一乗車(均一制)
    • 普通料金 大人210円 小児100円[注釈 14]
    • 割引料金 大人100円 小児 50円
  • 深夜バス
    • 普通料金 大人420円 小児200円
    • 割引料金 大人200円 小児100円

小児料金は6歳以上12歳未満の小学生に適用する。1歳以上6歳未満の幼児は1人の大人、もしくは小児に同伴された4人まで無料。同伴の幼児5人目からや幼児1人での乗車は小児料金が必要であるが、1歳未満の乳児は無料となっている。

割引料金は障害者等に適用され、料金支払時に有効な障害者手帳等を乗務員に提示する必要がある。なお、介護者・付き添い人の割引は同行する最大3名までが適用である。

基本的に乗車時に料金を支払う「前乗り後ろ降り」の料金前払いシステムを採用しているが、基幹2号系統ゆとりーとラインでは「後ろ乗り前降り」の料金後払いシステムを採用している。乗車料金を超えるお金を入れるとお釣りが出る。

  • 深夜バスを定期券一日乗車券で利用する場合、深夜バス料金の半額を払う必要がある。なお、敬老パス・福祉特別乗車券での乗車の場合は追加料金は不要となっている。[WEB 15]
  • 市営バスのみ利用できるバス全線一日乗車券は大人620円・小児310円である。地下鉄も利用できるバス・地下鉄全線一日乗車券は大人870円・小児430円となる[WEB 15]
  • 土休日および毎月8日にはドニチエコきっぷが利用できる。大人620円・小児310円でバス・地下鉄全線一日乗車券となる[WEB 15]

特得60バス定期

満60歳から購入できる、市営バス全線(但し、共同運行区間の名鉄バスとゆとり〜とラインの大曽根〜小幡緑地間は対象外)に3か月10,370円で乗車できる格安定期乗車券。地下鉄の駅の駅長室と名古屋市交通局サービスセンターで購入できる。

2022年(令和4年)4月1日より、平日ダイヤで運行する日はバスを乗車する時間帯が10時〜16時(但し、基幹バス新出来町線は降車する時間帯が10時〜16時)のみ対象となる。この時間外に利用すると、普通旅客運賃の精算が必要となる。時刻表上では16時前に到着する便であっても、遅延によって16時を過ぎてしまった場合も例外とはならない。

基本的に通用開始後の払い戻しは受け付けていないが、先述の専用時間帯導入によって払い戻しを希望する旅客に対して、2022年(令和4年)3月15日から日割り計算による無手数料での払い戻しを行っている。

ファミリーバス定期

市バスの通勤定期券等を購入した旅客と一緒に市バスを乗車する家族で、土・日曜日・休日(土・日・休日ダイヤ特別運行日含む)の現金乗車に限り、大人110円・小児50円(身体障害者等は大人50円・小児30円)で市バスに乗車可能である。但し利用できる家族とは同居している配偶者、父母、祖父母、子、孫、兄弟姉妹までとなり、ゆとりーとライン全線と他社運行のバスは利用不可である。また、地下鉄定期券や通学定期券なども対象外となっている[22]

ユリカ(トランパス)

ユリカはかつて名古屋市交通局が発行していたプリペイドカードの名称である。バス・地下鉄共通で利用できるタイプ、平日10時から16時までと土・日曜日・休日のみ使用できるバス専用、地下鉄専用のタイプがある。それぞれに大人用と小児用(障害者などの特割運賃にも利用可能)がある。そのうち、大人用のバス・地下鉄共通タイプのみが「トランパス」として利用可能である。トランパス導入前に発行したカードには「他社線では使用できません」の表記があったものの、導入後はそのまま他社線でも利用可能になった。

トランパスは、名古屋市営バス・名古屋市営地下鉄名古屋鉄道(対応路線のみ)・名鉄バス(長距離高速バス等を除く)・あおなみ線愛知高速交通(リニモ)で共通利用できる。また、共通ユリカで市バスと市バス、市バスと地下鉄、市バスとあおなみ線、地下鉄とあおなみ線は、90分以内の乗り換えの場合、80円(小児は40円)引きである。

なお、2011年2月11日にIC乗車カードmanacaが導入されたことで、ユリカを含めたトランパス対応カードは2月10日に販売を終了し、2012年2月29日で利用終了となった。

  • 販売価格 → 利用可能額
    • バス・地下鉄共通(大人用)(トランパス対応)
      • 500円 → 500円(贈答用のみ)
      • 1,000円 → 1,000円
      • 2,000円 → 2,200円
      • 3,000円 → 3,300円
      • 5,000円 → 5,600円
    • バス・地下鉄共通(こども・特割用)
      • 1,000円 → 1,100円
    • バス昼間割引専用(大人用)
      • 2,000円 → 2,800円
    • バス昼間割引専用(こども用)
      • 1,000円 → 1,400円
    • 地下鉄昼間割引専用(大人用)
      • 2,000円 → 2,400円
    • 地下鉄昼間割引専用(こども用)
      • 1,000円 → 1,200円

昼間割引は平日10時から16時まで利用可能(バスは乗車時(基幹2号は降車時)、地下鉄は改札入場時の時間を基準とする)。休日は終日利用可能である。

なお、営業所(分所)ごとのカード裏面の印字は、

  • 浄心営業所:ハスシヨ
  • 如意営業所:ハスニヨ
  • 中川営業所:ハスナカ
  • 稲西営業所:ハスイナ
  • 鳴尾営業所:ハスナル
  • 鳴尾営業所(高速1):コウナル
  • 緑営業所:ハスミト
  • 野並営業所:ハスノナ
  • 猪高営業所:ハスイタ
  • 御器所分所:ハスコキ
  • 大森営業所:ハスオオ

となっている(正確には半角文字で表される)。また、かつては基幹バスの初め2文字の表示は「ハス」ではなく「キカ」であった。


注釈

  1. ^ 大治町と尾張旭市以外、各市町内のバス停は1 - 2箇所のみである。この他、あま市(旧七宝町域)をバスが走行するが、バス停はない。
  2. ^ 基本は文字数字合わせて4桁以内に収まるように設定される。巡回系統などはこの原則は考慮されていない。
  3. ^ 深夜1号系統のバス停は、星ヶ丘がバスターミナルに入る以外新栄町 - 上社の各バス停は全て愛知県道60号名古屋長久手線広小路通東山通)上にある。
  4. ^ 現在ではUDトラックス自体がバス部門から撤退している。
  5. ^ 那古野営業所廃止前の時点では、那古野・稲西・鳴尾がふそう、浄心・港・如意がいすゞ、野並・緑が日産ディーゼル、中川・御器所・猪高・大森が日野
  6. ^ ただし港明営業所のように、ジェイ・バス製の車両で統一されている例もある。
  7. ^ 1970 - 80年代は、狭隘路線144号系統天白区系統)向けのマイクロバスいすゞ・ジャーニー)が「M」を使用(局番はMS-○○)していた。
  8. ^ 1980年代中頃までは、短尺車が標準導入されていた。短尺車が標準導入されていた頃に導入されていた標準尺車は、現行の市バス車両同様、側面の経由地表示が大きく、塗装も現行の市バス車両同様、白地に青いラインが入るもので、導入当初は車体側面帯上の『市営』表記、[10]→[幹線15]系統用車両の『じゅんかんバス』表記とリアオーバーハング下部にあった『名古屋市交通局』表記は赤文字であったが、後に帯上青色の『市営』表記のみとなる。なお、基幹バスの車両は、1982年製の初代基幹1号の車両も含めて、全て標準尺車である。
  9. ^ 2017年以降中型車を製造しているのがジェイ・バスのみという事情もある。
  10. ^ 三菱UFJ信託銀行三菱UFJ証券ホールディングス三菱UFJニコス三菱UFJ銀行アコム
  11. ^ ただし、平成20年度に納入されたエアロスター(PKG-MP35UM改)は日産ディーゼル製のエンジン(MD92エンジン)を搭載しており、エンジンに限っては日産ディーゼル製がしばらく残る見通しである。
  12. ^ その結果、中古車の譲渡が見られなくなり、原則廃車→解体となった。
  13. ^ 条例によると、「乗合自動車に乗車する場合には料金を支払い、乗車券を受けなければならない」とあり、但し書きで、「乗合自動車に乗車後、乗車券の料金に相当する金額を支払うときは、この限りでない」とされており、条例上は普通券・割引券一枚の料金として定めている。この為、近年までバス車内などの料金表も普通券・割引券という表記であった。近年は普通料金・割引料金という表記に変わっている。なお、現在も名古屋・栄・金山の交通局サービスセンターにてバス乗車券を発売している。
  14. ^ 2002年まで豊山町にある北部市場バス停で乗り降りする場合のみ対キロ区間制料金(事前申告制。前乗り後ろ降りだったため支払い額は乗客の良心に任されていた)が適用されていたが、並行する名鉄バスが路線を廃止したため適用廃止となる[WEB 1]。なお現在は豊山町のコミュニティバスが並行しているが、こちらは名古屋市に運賃を合わせている。
  15. ^ 奇跡体験!アンビリバボー』(フジテレビ2010年12月16日放送分より[出典無効]

出典

  1. ^ a b 黒川11号系統の均一制料金への変更等のご案内”. 名古屋市交通局 (2002年10月). 2002年10月5日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年2月3日閲覧。
  2. ^ 名古屋市交通局. “マナカ(manaca)とTOICAの乗車券機能の相互利用サービスを平成24年4月21日(土)に開始しました!”. 2012年5月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2012年4月23日閲覧。
  3. ^ a b 市バス港明営業所の開所及びお忘れ物の取り扱い業務等の開始について - 名古屋市交通局
  4. ^ 市バスのダイヤ改正について - 名古屋市交通局(2023年1月6日閲覧。)
  5. ^ 名古屋市交通局 (2018年10月). “名古屋市バス・地下鉄路線図(平成30年10月現在)” (pdf). 2019年1月13日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年1月13日閲覧。
  6. ^ a b c 名古屋市交通局. “深夜バス料金”. 2015年8月23日時点のオリジナルよりアーカイブ。2014年9月4日閲覧。
  7. ^ 深夜1系統”. 名古屋市交通局 (2006年2月6日). 2006年2月6日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年2月3日閲覧。
  8. ^ 深夜2系統”. 名古屋市交通局 (2006年2月6日). 2006年2月6日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年2月3日閲覧。
  9. ^ 地下鉄・市バスの一部運休について”. 名古屋市交通局 (2020年4月). 2020年4月29日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年2月2日閲覧。
  10. ^ 地下鉄・市バスの運行再開について”. 名古屋市交通局 (2020年5月). 2020年5月29日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年2月2日閲覧。
  11. ^ 市バス・地下鉄の一部運休について”. 名古屋市交通局 (2020年7月). 2020年10月25日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年2月2日閲覧。
  12. ^ 節分バスの運行中止について”. 名古屋市交通局 (2021年1月20日). 2021年1月23日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年2月3日閲覧。
  13. ^ 事務事業評価票(バス事故の発生防止(自動車運転課・大森営業所)) 名古屋市交通局。
  14. ^ 市バス車両への「ドライブレコーダー」の導入について 名古屋市交通局。
  15. ^ a b c https://web.archive.org/web/20160321090953/https://www.kotsu.city.nagoya.jp/jp/pc/BUS/TRP0000165.htm
  16. ^ a b c 平成30年度市バスの営業係数について|名古屋市交通局
  17. ^ シチズンホールディングス. “受賞者アーカイブ”. 2014年8月31日閲覧。
  1. ^ “超低床ノンステップバス3台導入”. 交通新聞 (交通新聞社): p. 3. (1997年3月24日) 
  2. ^ “名古屋市交 バス路線を全面再編”. 交通新聞 (交通新聞社): p. 3. (1998年4月20日) 
  3. ^ [1][リンク切れ]
  4. ^ [2][リンク切れ]
  5. ^ 名古屋市交通局:自主退職迫る研修 97~06年度 毎日新聞2008年2月11日掲載のオリジナルのアーカイブ)、2015年12月3日閲覧。
  6. ^ a b c “夜の街 救急市バス 転落女性乗せ 病院へ 南区の歩道橋 乗客も〝う回〟に協力”. 中日新聞朝刊12版: p. 31. (1990年9月26日) 
  7. ^ “せちがらい社会にぬくもり 第1回シチズン・オブ・ザ・イヤー 運転中けが人救う 本紙報道で選ばれる”. 中日新聞夕刊E版: p. 14. (1991年1月25日) 
  1. ^ a b c d e f g h 名古屋市交通局 1992, p. 111.
  2. ^ 湯浅三十五年の歩み 湯浅電池製造(株)
  3. ^ a b c d e f g 名古屋市交通局 1992, p. 112.
  4. ^ a b c d e f g h i j 名古屋市交通局 1992, p. 113.
  5. ^ a b c d e f g h i 名古屋市交通局 1992, p. 114.
  6. ^ a b c d e f g h i j k l m n 名古屋市交通局 1992, p. 115.
  7. ^ a b c d e f g h i j k l 名古屋市交通局 1992, p. 116.
  8. ^ a b c d e f g h i j 名古屋市交通局 1992, p. 117.
  9. ^ a b c d e 名古屋市交通局 1992, p. 118.
  10. ^ 市バス営業所(市バス車庫)一覧 | まるはち交通”. www.maruhachi-kotsu.com. 2024年2月5日閲覧。
  11. ^ 名古屋市交通局 路線バス 路線図
  12. ^ メーグル1dayチケットで都心ループバス「C-758系統」にもご乗車いただけます。”. 公益財団法人名古屋観光コンベンションビューロー. 2022年10月16日閲覧。
  13. ^ 名古屋市、緑区・森の里団地と栄結ぶ市バス「高速1号系統」の廃止を検討:ニュース:中日BIZナビ”. 中日BIZナビ. 2022年3月13日閲覧。
  14. ^ 市バス路線 節分急行バス(大須観音~笠寺西門) | まるはち交通”. www.maruhachi-kotsu.com. 2024年2月5日閲覧。
  15. ^ a b 名古屋市交通局 1992, p. 19.
  16. ^ 名古屋市交通局 1992, p. 121.
  17. ^ ゆとりーとライン運行経路及びダイヤ等の改正について (PDF) - 名古屋ガイドウェイバス、2022年12月6日(2023年1月6日閲覧)
  18. ^ ゆとりーとラインの起終点変更に伴う経路延長 (PDF) - 名古屋市交通局(2023年1月6日閲覧)
  19. ^ 停留所名称の変更等 (PDF) - 名古屋市交通局(2023年1月6日閲覧)
  20. ^ 名古屋市における水素を燃料として走行する燃料電池バスの試行導入事業に対する寄付について 三菱UFJフィナンシャル・グループ他5社共同リリース 2022年11月30日
  21. ^ 乗合自動車乗車料条例”. 名古屋市. 2020年1月23日閲覧。
  22. ^ a b 乗合自動車乗車料条例施行規程”. 名古屋市. 2020年1月23日閲覧。





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