千早城の戦い千早城の戦いの概要

千早城の戦い
	; 『河内千破城図』（湊川神社蔵）
	戦争：元弘の乱
	年月日：史実：元弘3年/正慶2年（1333年）2月27日 - 5月9日; 『太平記』：元弘3年/正慶2年（1333年）2月2日 - 5月10日
	場所：千早城
	結果：楠木軍の勝利
交戦勢力
楠木正成	鎌倉幕府
指導者・指揮官
楠木正成; 楠木正季; 平野将監	阿蘇治時; 名越宗教 ; 名越時見 ; 大仏貞直; 大仏家時 ; 大仏貞宗; 大仏高直 ; 新田義貞 ; 長崎高貞 ; 二階堂貞藤 ; 工藤高景 ; 安東円光
戦力
1,000？	史実：25,000前後？（新井孝重の概算）; 『太平記』：2,000,000
損害
不明	甚大
	元弘の乱笠置山; 下赤坂城; 上赤坂城; 吉野城; 千早城; 船上山; 六波羅; 小手指原; 久米川; 分倍河原; 関戸; 鎌倉; 東勝寺合戦;
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軍記物『太平記』では、2月2日に赤坂城で戦いが起き、その後連戦で千早城の戦いが発生して5月10日早朝に終わったと物語られているが、一次史料からは、上赤坂城の戦い（2月22日 – 閏2月1日）と並行する形で、2月27日に千早城への攻城戦が発生し（『楠木合戦注文』^{[原文 1]}）、5月9日に終了したことがわかる（『徴古雑抄』所載『和泉国松尾寺文書』^[2]^[3]）。この年は和暦では2月の後に閏2月があるため、三ヶ月半ほどの籠城戦だった。

脚注

注釈

^ 『徴古雑抄』所載『和泉国松尾寺文書』による^[2]^[3]。
^ この「水資源の保全」について、黒田俊雄は『日本の歴史8 蒙古襲来』で「昨今の東京都の水道局も手本にすべき」と書いている（中公文庫改版 ISBN 978-4122044661、506-507p）。底本が発行された1965年当時の上水道の状況（渇水・断水など）がうかがわれる。

原文

^ ^a ^b 『楠木合戦注文』「斉藤新兵衛入道、子息兵衛五郎、佐介越前守殿御手トシテ相向奈良道是者搦手之処、去月廿七日楠木爪城金剛山千早城押寄、相戦之間、自山上以石礫、数カ所被打畢、雖然今存命凡家子若党数人手負或打死」^[1]

出典

^ 藤田 1938, p. 128.
^ ^a ^b 藤田 1938, p. 148.
^ ^a ^b 長谷川 1994, p. 478.
^ ^a ^b ^c ^d ^e ^f ^g ^h ⁱ ^j ^k 新井 2011, pp. 123–124.
^ [[#CITEREF|]].
^ ^a ^b 『太平記』巻六「楠出張天王寺事付隅田高橋並宇都宮事」
^ ^a ^b ^c ^d ^e 『太平記』巻六「関東大勢上洛事」
^ 千葉氏: 鎌倉・南北朝編、251頁
^ 高石市史, 第 2 巻、552頁
^ ^a ^b ^c ^d ^e ^f 『太平記』巻六「赤坂合戦事付人見本間抜懸事」
^ 『日本の歷史: 蒙古襲来』、510頁
^ ^a ^b 『太平記』巻七「吉野城軍事」
^ ^a ^b ^c ^d ^e ^f ^g ^h ⁱ ^j ^k ^l ^m ⁿ ^o ^p ^q ^r ^s ^t ^u ^v ^w ^x ^y ^z ^aa ^ab ^ac ^ad 『太平記』巻七「千剣破城軍事」
^ 『太平記』巻七「先帝船上臨幸事」
^ ^a ^b ^c ^d ^e 『太平記』巻九「千葉屋城寄手敗北事」
^ 峰岸・35-36頁
^ 山本・33頁
^ 長谷川 1994, p. 337.
^ 小学館『赤坂・千早城の戦い』
^ 新井 2011, pp. 133–134.
^ 『野長瀬家系図』
^ 呉座 2014, pp. 97–102.

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「千早城の戦い」の続きの解説一覧

[5] 『徴古雑抄』所載『和泉国松尾寺文書』による^[2]^[3]。

[23] この「水資源の保全」について、黒田俊雄は『日本の歴史8 蒙古襲来』で「昨今の東京都の水道局も手本にすべき」と書いている（中公文庫改版 ISBN 978-4122044661、506-507p）。底本が発行された1965年当時の上水道の状況（渇水・断水など）がうかがわれる。

[orig-chumon-02-27-2] 『楠木合戦注文』「斉藤新兵衛入道、子息兵衛五郎、佐介越前守殿御手トシテ相向奈良道是者搦手之処、去月廿七日楠木爪城金剛山千早城押寄、相戦之間、自山上以石礫、数カ所被打畢、雖然今存命凡家子若党数人手負或打死」^[1]

[FOOTNOTE藤田1938128-1] 藤田 1938, p. 128.

[FOOTNOTE藤田1938148-3] 藤田 1938, p. 148.

[FOOTNOTE長谷川1994478-4] 長谷川 1994, p. 478.

[FOOTNOTE新井2011123–124-6] ^ ^a ^b ^c ^d ^e ^f ^g ^h ⁱ ^j ^k 新井 2011, pp. 123–124.

[FOOTNOTE-7] [[#CITEREF|]].

[楠出張天王寺事付隅田高橋並宇都宮事-8] 『太平記』巻六「楠出張天王寺事付隅田高橋並宇都宮事」

[関東大勢上洛事-9] 『太平記』巻六「関東大勢上洛事」

[10] 千葉氏: 鎌倉・南北朝編、251頁

[11] 高石市史, 第 2 巻、552頁

[赤坂合戦事付人見本間抜懸事-12] ^ ^a ^b ^c ^d ^e ^f 『太平記』巻六「赤坂合戦事付人見本間抜懸事」

[13] 『日本の歷史: 蒙古襲来』、510頁

[吉野城軍事-14] 『太平記』巻七「吉野城軍事」

[千剣破城軍事-15] ^ ^a ^b ^c ^d ^e ^f ^g ^h ⁱ ^j ^k ^l ^m ⁿ ^o ^p ^q ^r ^s ^t ^u ^v ^w ^x ^y ^z ^aa ^ab ^ac ^ad 『太平記』巻七「千剣破城軍事」

[16] 『太平記』巻七「先帝船上臨幸事」

[千葉屋城寄手敗北事-17] 『太平記』巻九「千葉屋城寄手敗北事」

[18] 峰岸・35-36頁

[19] 山本・33頁

[FOOTNOTE長谷川1994337-20] 長谷川 1994, p. 337.

[21] 小学館『赤坂・千早城の戦い』

[FOOTNOTE新井2011133–134-22] 新井 2011, pp. 133–134.

[24] 『野長瀬家系図』

[FOOTNOTE呉座201497–102-25] 呉座 2014, pp. 97–102.

[原文 1]

[注釈 1]

[4]

[5]

[2]

[3]

[1]

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千早城の戦い
『河内千破城図』（湊川神社蔵）
戦争：元弘の乱
年月日：史実：元弘3年/正慶2年（1333年）2月27日^{[原文 1]} - 5月9日^{[注釈 1]} 『太平記』：元弘3年/正慶2年（1333年）2月2日 - 5月10日
場所：千早城
結果：楠木軍の勝利
交戦勢力
楠木正成	鎌倉幕府
指導者・指揮官
楠木正成楠木正季平野将監	阿蘇治時名越宗教名越時見大仏貞直大仏家時大仏貞宗大仏高直新田義貞長崎高貞二階堂貞藤工藤高景安東円光
戦力
1,000？	史実：25,000前後？（新井孝重の概算）^[4] 『太平記』：2,000,000^[5]
損害
不明	甚大
元弘の乱笠置山下赤坂城上赤坂城吉野城千早城船上山六波羅小手指原久米川分倍河原関戸鎌倉東勝寺合戦
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