全国高等学校女子硬式野球選手権大会
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インターネット向けの試合中継
「バーチャル高校野球」(朝日新聞社・朝日放送テレビ・株式会社運動通信社が共同で運営する高校野球関連のポータルサイト)では、2019年の第23回大会から、準々決勝以降の7試合を対象に、中継動画のライブ配信とダイジェスト動画の配信を実施[17]。配信対象の試合を年々拡大した結果、2023年(第27回大会)の時点で全試合の配信に至っている[18]。
また、スポーツナビ内にも大会の速報ページを設置。出場校に関する情報や、試合に出場した選手の成績などを掲載しているほか、「バーチャル高校野球」(女子版)の映像などを配信している。
テレビでの放送
朝日放送テレビが2021年の第25回大会から、決勝の中継映像を制作したうえで、基本として関西ローカル向けに放送。当初の計画では、2021年からの生中継を予定していた[19]が、同年には本大会の決勝が男子全国大会(第103回全国高等学校野球選手権大会)終盤の休養日に組み込まれていたが、天候不順の影響で決勝の日時が急遽変更されたこと[注釈 2]を受けて、録画ダイジェストの時差(深夜)放送で対応[20]。実際には、本大会の決勝と予備日が男子全国大会(全国高等学校野球選手権大会)の開幕前に組まれるようになった2022年から、「バーチャル高校野球」での動画ライブ配信と並行しながら生中継を実施している[21]。テレビ放送では同局のアナウンサーによる実況付きの中継映像を「バーチャル高校野球」と共用しているため、決勝、優勝監督・活躍選手のインタビュー、閉会式が生中継の放送枠内で収まらない場合には、放送の終了直後から閉会式が終了するまで「バーチャル高校野球」単独でのライブ配信で対応している。
朝日放送テレビがテレビ朝日と共同で制作する『熱闘甲子園』(本来は男子全国大会のダイジェスト番組)では、決勝のダイジェストを兼ねた本大会の特集企画を、2021年から男子大会の試合日程に応じて1回ずつ放送[22]。同年には日本放送協会(NHK)でも、第25回大会全体のダイジェスト番組である『甲子園で輝きたい~女子高校球児の夏~』を、決勝の翌月(9月12日)にBS1の『BS1スペシャル』(単発特別番組枠)で放送した[23]。
朝日放送グループが運営するスカイA(CS放送・ケーブルテレビ局向けのスポーツ専門チャンネル)では、「バーチャル高校野球」からの配信動画をベースに、第25回大会から決勝と閉会式のダイジェスト番組を制作。決勝が開催された月内(基本として8月中)に、この番組を日本全国へ向けて放送している[24]。ただし、放送の日時は開催年によって異なる。
関連項目
- 全国高等学校女子硬式野球ユース大会 - 2021年の第12回大会から、ナゴヤ球場(NPB中日ドラゴンズ二軍の本拠地)で決勝を開催。
- 全国高等学校女子硬式野球選抜大会 - 2022年の第23回大会から、本大会と同様に、女子硬式野球のクラブチームを運営するNPB球団(読売ジャイアンツ)の本拠地(東京ドーム)で決勝を開催。
- 太田幸司 - 近鉄バファローズへの入団当初に絶大な人気を博していた元プロ野球選手(投手)で、近鉄入団前(青森県立三沢高等学校3年時)の1969年夏に出場した第51回全国高等学校野球選手権大会で準優勝。本大会や全国高等学校女子硬式野球連盟の運営には関与していないが、現役引退・野球解説者転身後の2009年に日本女子プロ野球機構のスーパーバイザーへ就任してから、本大会の決勝を甲子園球場で開催することを繰り返し提言していた[25][26]。
- 花鈴のマウンド - 甲子園球場のマウンドに立つことを夢見る女子高校生(女子硬式野球部の投手)「桐谷花鈴」を主人公に据えた野球漫画で、日本女子プロ野球機構創立者の角谷建耀知が原作を手掛けている。ただし、全国高等学校女子硬式野球連盟の承認を得たものではない為、2018年12月に連盟側は甲子園での大会開催を否定した上で、「連盟に何ら権限を持たない一民間企業が“女子も甲子園”というキャンペーンを勝手に行い、高校野球という教育野球に介入するだけでなく、それを商売の糧にしていることを遺憾に思う」と批判する声明文を出していた[27]。
注釈
- ^ 阪神タイガース Womenはこの時点で公式戦(関西女子硬式野球選手権大会と全日本女子硬式野球選手権大会の関西予選・本選)に臨んでいたが、いずれも甲子園以外の球場で催されていた。練習試合では2022年7月9日に甲子園球場を初めて使用したものの、2021年から活動を無期限で休止している日本女子プロ野球機構では、活動期間中にリーグ戦を同球場で開催していなかった。なお、阪神タイガース Womenでは、第26回大会から決勝と閉会式の開催に協力[9]。所属選手の一部が、始球式での捕手[10]や、優勝・準優勝校のベンチ入り選手全員に対する記念メダル授与といった役割を担っている。
- ^ 当初は8月22日(日曜日)の午後(14:00開始)に開催を予定していたが、男子全国大会の序盤から試合の雨天順延が相次いだ影響で、本大会の決勝を翌23日(月曜日)の夕方(17:00開始)に変更。
出典
- ^ a b “神戸弘陵、2年ぶり3度目の優勝 〝聖地〟でユース大会、選抜大会に続く史上初3冠を達成”. サンケイスポーツ (2023年8月1日). 2023年8月1日閲覧。
- ^ “第27回全国高等学校女子硬式野球選手権大会(2023年)公式サイト”. 全国高等学校女子硬式野球連盟. 2023年8月1日閲覧。
- ^ 第25回全国高等学校女子硬式野球選手権大会 決勝戦を阪神甲子園球場で開催(一般社団法人全国高等学校女子硬式野球連盟)
- ^ a b c d “全国高等学校女子硬式野球選手権大会特別規則”. 全国高等学校女子硬式野球連盟. 2023年8月1日閲覧。
- ^ “歴史的一戦のアナウンスは「さん」付けで 女子の高校野球決勝が甲子園でスタート”. FullCount (2021年8月23日). 2021年8月24日閲覧。
- ^ “女子野球決勝、審判は「ダブル・カナ」 初の甲子園開催”. 朝日新聞デジタル. (2021年8月23日) 2021年8月24日閲覧。
- ^ “niccyuu - がんばれ!女子野球”. girls-bb.com. 2022年11月22日閲覧。
- ^ a b c d “投じた私財は家2軒分 「女子硬式野球の父」の夢が実現”. 朝日新聞デジタル (2021年8月24日). 2021年8月24日閲覧。
- ^ 第26回大会の閉会式直後にクラブのtwitter公式アカウントから発信されたツイート
- ^ “高校野球女子決勝の始球式は“女子野球の母”蘇武秀子さん”. スポーツニッポン (2022年8月2日). 2022年8月6日閲覧。
- ^ 『第26回全国高等学校女子硬式野球選手権大会史上最多49チーム参加 組合せ決定!~auじぶん銀行株式会社が大会特別協賛に決定~』(プレスリリース)2022年7月21日 。2022年6月3日閲覧。
- ^ a b “「8・2」甲子園開催の女子高校野球決勝チケットを7月20日から販売”. デイリースポーツ. (2022年7月13日) 2022年7月21日閲覧。
- ^ “女子高校野球の聖地に 丹波市、女子野球連盟がタウン認定”. 毎日新聞. (2022年7月22日) 2022年7月22日閲覧。
- ^ “女子高校野球選手権大会の決勝、初開催の昨年に続き甲子園で 準決勝までは例年通り兵庫県丹波市”. 日刊スポーツ. (2022年4月26日) 2022年4月26日閲覧。
- ^ “【女子野球】今年も甲子園で高校決勝、新たに淡路でも予選開催”. スポーツ報知. (2023年5月12日) 2023年5月12日閲覧。
- ^ “佳子さま、甲子園で高校女子硬式野球決勝戦を観戦…好プレーに笑顔で拍手”. 読売新聞. (2023年8月1日) 2023年8月1日閲覧。
- ^ 『第23回全国高等学校女子硬式野球選手権大会をライブ中継 総合スポーツメディア「SPORTS BULL (スポーツブル)」内高校野球総合情報サービス「バーチャル高校野球」にて実施』(プレスリリース)朝日新聞社、2019年7月29日 。2022年7月21日閲覧。
- ^ “スポーツブル・バーチャル甲子園”. スポーツブル Respect you, au . 2023年8月1日閲覧。
- ^ “甲子園で初開催「高校女子硬式野球」決勝をABCテレビが生中継”. 日刊スポーツ. (2021年7月12日) 2021年8月24日閲覧。
- ^ “ABC高校野球( ねったまくん )@koshienasahiのツイート”. Twitter (2021年8月23日). 2021年8月24日閲覧。
- ^ “女子高校野球決勝は8月2日甲子園開催 ABCテレビが生中継 ゲストに侍ジャパン栗山監督”. 日刊スポーツ. (2022年7月27日) 2022年7月28日閲覧。
- ^ “熱闘甲子園@nettoh_koshienのツイート”. Twitter (2021年8月23日). 2021年8月27日閲覧。
- ^ “NHK広報局@NHK_PRのツイート”. Twitter (2021年9月11日). 2021年9月14日閲覧。
- ^ “8/26「第103回全国高等学校野球選手権大会」内容変更のお知らせ”. スカイA (2021年8月23日). 2021年8月27日閲覧。
- ^ “甲子園でも女子野球を 日本女子プロ野球機構スーパーバイザー 太田幸司さん”. 日本経済新聞 (2018年2月20日). 2021年8月24日閲覧。
- ^ “女子高校野球の決勝が甲子園で実現! 実は、あの太田幸司さんも提言していた”. Yahoo!ニュース (2021年5月1日). 2021年8月24日閲覧。
- ^ “一民間企業が行っている「女子も甲子園」のキャンペーンについて”. 全国高等学校女子硬式野球連盟 (2018年12月10日). 2019年2月15日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年6月30日閲覧。
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