住民基本台帳ネットワークシステム
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/10/24 10:05 UTC 版)
構成
市区町村、都道府県、全国センター、および行政機関を結ぶ形で構成される[11]。全国センターは指定情報機関である地方公共団体情報システム機構が運営している[12]。
市区町村
コミュニケーションサーバ(CS)という中継用のサーバが設置され、既存の業務ネットワークと住基ネット回線にそれぞれ個別のファイアウォールを介して接続する[13]。既存の住民記録システムとは業務ネットワーク側のファイアウォールを通して通信を行う[13]。また、CS端末と呼ぶ検索用端末があり、CSと通信して住基ネット上の情報を検索・表示することができる[13]。CS端末はCSと同一のネットワークセグメントに置く場合と、業務ネットワーク内に置いてファイアウォール経由でCSにアクセスする場合と、両方ある。
都道府県
都道府県サーバが設置されており、ファイアウォールを介して住基ネット回線に接続する[13]。
全国センター
業務/DBサーバと情報提供サーバが設置されている[13]。業務/DBサーバは、住民票コードを割り当てられた者全ての情報を保持するものであり、情報提供サーバは行政機関からの検索に対して情報提供するものである[13]。住基ネット回線と行政機関との通信回線の双方にファイアウォールを設置[13]。なお、全国センターの所在地は地方公共団体情報システム機構の住所地が事務局として公にされているが、データセンターはこれとは別に2006年(平成18年)度の時点で東京都内に設置されている。セキュリティ上の観点から外観からは一切判らないようになっており、住所も非公開である。
回線
住基ネットの回線は専用回線であるとされている[13]。具体的には専用線ではなく、IP-VPNが今のところ用いられている。
記録される情報
住基ネット上には、住民基本台帳の4情報(氏名・生年月日・性別・住所)、個人番号、住民票コードとこれらの変更年月日と変更理由を含む変更情報が記録される[12][14] 。
本人確認情報の開示請求や訂正の申出は、都道府県知事または指定情報処理機関に対して行うものとされている。
注釈
出典
- ^ “マイナンバーと住基ネットの関係って何?”. マイナンバーの基礎知識|マネーフォワード クラウドマイナンバー (2015年9月11日). 2021年3月21日閲覧。
- ^ 千葉市. “住民基本台帳ネットワークシステム”. 千葉市. 2020年5月19日閲覧。
- ^ 神奈川県. “住民基本台帳ネットワークシステム”. 神奈川県. 2020年5月19日閲覧。
- ^ 埼玉県. “住民基本台帳ネットワークシステム”. 埼玉県. 2020年5月19日閲覧。
- ^ すぎなみ区役所. “住民基本台帳ネットワークシステムとは”. 杉並区公式ホームページ. 2020年5月19日閲覧。
- ^ “住基ネット 習志野市ホームページ”. www.city.narashino.lg.jp. 2020年5月19日閲覧。
- ^ “住民基本台帳ネットワークシステム | 高崎市”. www.city.takasaki.gunma.jp. 2020年5月19日閲覧。
- ^ “住民基本台帳ネットワークシステム(住基ネット) - 茅野市ホームページ”. www.city.chino.lg.jp. 2020年5月19日閲覧。
- ^ “総務省|住基ネット|住基カードについて知りたいのですが。”. 総務省. 2020年5月19日閲覧。
- ^ a b c マイナンバー制度の本質と今後の展望 - Fujitsu 富士通総研経済研究所 榎並利博
- ^ “「住基ネット」って何?”. 総務省. 2014年9月8日閲覧。
- ^ a b c “その他のFAQ”. 総務省. 2014年9月8日閲覧。
- ^ a b c d e f g h “「住民基本台帳ネットワークシステム」の概要”. 住民基本台帳ネットワークシステム全国センター. 2014年9月8日閲覧。
- ^ “JLIS 住民基本台帳ネットワークシステム”. 地方公共団体情報システム機構. 2020年6月18日閲覧。
- ^ 電子政府・電子自治体における住基ネットの役割
- ^ 佐々木俊尚 (2004年1月21日). “「住基ネット侵入実験」をめぐる総務省と長野県の知られざる暗闘”. INTERNET Watch. 2014年9月8日閲覧。
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- ^ a b 清嶋 直樹 (2015年5月11日). “マイナンバーで遂に住基ネット接続、国に反旗を翻した東北の町の13年”. ITpro (日経BP) 2015年5月14日閲覧。
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- ^ 読売新聞2006.10.25 住基ネット窓口の民間委託、足立区が来年度実施を断念
- ^ 不正住基カード:女子高生、姉名義を入手 祇園でホステス 毎日新聞 2009年12月10日
- ^ 『姉装い住基カード、祇園のホステスに…女子高生逮捕』読売新聞社、2009年12月10日。
- ^ 兵庫県加古川市:職員が探偵業者に住民情報漏えい 処分へ 毎日新聞 2013年5月28日
- ^ 「住基ネット離脱 是非再燃――「共通番号制度」めぐり」(日本語)『朝日新聞』2011年1月27日付夕刊、第3版、第15面
- ^ 「国立市の住基ネット離脱に違法判決 東京地裁」(日本語) asahi.com 2011年2月5日。
- ^ 住民基本台帳カード(住基カード)の発行、平成24年2月1日からサービス開始をします 国立市 2012年(平成24年)1月27日
- ^ 2012年2月1日 接続再開 住基ネットを再接続 9年間にわたり離脱の東京・国立市 産経ニュース 2012年2月1日
- ^ “住基ネット、最後の未接続自治体が30日接続へ”. YOMIURI ONLINE (読売新聞社). (2015年3月20日) 2015年3月20日閲覧。
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