交響曲第31番 (ハイドン) 構成

交響曲第31番 (ハイドン)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/04/11 05:34 UTC 版)

構成

  • 第1楽章 アレグロ
    ニ長調、4分の3拍子ソナタ形式
    4本のホルンのユニゾンによる軍楽的な信号音に続き、弦を伴い、独奏ホルンが郵便ホルンを表すオクターヴ跳躍の第1主題を提示する。第2主題はフルートの上昇旋律と弦による対話で構成されている。再現部は最初から郵便ホルンの主題が現れるが、曲の終わりにコーダのようにして最初の信号音が現れる。
  • 第2楽章 アダージョ
    ト長調、8分の6拍子、ソナタ形式。
    ホルン以外の管楽器は休み、独奏ヴァイオリンと独奏チェロの活躍する合奏協奏曲風の楽章になっている。まずピッツィカートの伴奏に乗って独奏ヴァイオリンがシチリアーノ風の優美な主題を提示し、2本のホルンがそれに続く。独奏チェロも長い旋律を奏する。伴奏音型を担当する第2ホルンはかなり技巧的に作られている。
  • 第3楽章 メヌエット - トリオ
    ニ長調、4分の3拍子。
    メヌエット主部は全奏による。トリオではホルンとオーボエ、ヴァイオリン、フルートなど様々な音色の重なりが工夫されている。
  • 第4楽章 フィナーレ:モデラートモルト - プレスト
    ニ長調、4分の2拍子 - 4分の3拍子、変奏曲形式。
    弦楽器による主題に続いて7つの変奏が続く。第1変奏はオーボエとホルン各2本、第2変奏は独奏チェロ、第3変奏はフルート、第4変奏はホルン四重奏、第5変奏は独奏ヴァイオリン、第6変奏はトゥッティ、第7変奏は独奏コントラバスを主とする。その後短い経過部を挟んで音楽は突如、4分の3拍子のプレストとなり疾走する中、ホルンにより再び第1楽章冒頭の信号音の動機が再現され堂々と終わる。

参考文献

外部リンク


  1. ^ 大宮真琴 『新版 ハイドン』音楽之友社〈大作曲家 人と作品〉、1981年、表4頁。ISBN 4276220025 
  2. ^ 大宮(1981) p.71
  3. ^ a b デッカ・レコードのホグウッドによるハイドン交響曲全集第4巻、ウェブスターによる解説、1990年
  4. ^ 大宮(1981) p.175
  5. ^ Sonimex の CD「Toscanini dirige Haydn: Symphonies 31 (Horncall) + 98」CR 1842 の Harvey Sachs による解説、1983年


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