九州国立博物館 概要

九州国立博物館

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/01/23 16:18 UTC 版)

概要

100年以上の歴史を有する東京・京都・奈良の3つの国立博物館が美術系博物館であるのに対して、九州国立博物館は歴史系博物館として設立された。九州が日本におけるアジア文化との交流の重要な窓口であった歴史的かつ地理的背景を踏まえ「日本文化の形成をアジア史的観点から捉える博物館」を基本理念に、旧石器時代から近世末期(開国)までの日本の文化の形成について展示している。

また、アジア地方各地との文化交流を推進する拠点としての役割も持って建設されているため、アジア各地の民族美術の展示が行われたり、実際に体験できるようになっている。

岡倉覚三(天心)が九州にも国立級の美術館・博物館が必要であると説いてから100年。太宰府天満宮をはじめ関係各所の熱意により念願は結実し、現在では年間100万人以上の来場がある施設となっている。なお、九州で最も初詣の参拝客が多い同天満宮そばにあることから、他の国立博物館とは異なり元日から開いている。ただし、年末には12月25日頃から閉館するので注意が必要である。

日本において国立文化財機構が運営する「国立博物館」を称する博物館としては1897年設立の京都国立博物館以来、108年ぶりに新設された。日本の国立文化財機構が運営する国立博物館の中で最大の敷地面積と、1つの建物としては30,085m2と最大の延床面積を持つ博物館であり、開館当時はこのことが話題となった。(ただし東京国立博物館のメインとなる5つの展示館の合計延床面積60,420m²には大きく届かない。また国立文化財機構運営ではないが、国立歴史民俗博物館の延床面積の方が35,548m2国立民族学博物館の延床面積の方が51,225m2と大きい)。なお、当館収蔵品のほか個人や法人からの寄託品も数多く保管している(所蔵品には含まない)。

公式キャラクターとして、自館所蔵作品である元行の「針聞書虫」をモチーフにした「はらのむし」が存在する。


  1. ^ a b c 『国立文化財機構概要 2020』 p.7 - p.8
  2. ^ a b 令和元年度評価結果 自己点検評価報告書
  3. ^ 「国立博物館誘致の歩み」 博物館等建設推進会議編『文明のクロスロードMuseum Kyusyu』第72号 2002年 ISSN 0287-2757
  4. ^ 福岡市博物館常設展示室(部門別)解説272「おもしろ博物館 Archived 2012年11月13日, at the Wayback Machine.」2005年
  5. ^ 九州国立博物館は、6月2日(火)より再開館します(九州国立博物館 2020年5月26日)
  6. ^ "社告 囲碁本因坊戦 日程と開催地決定". 毎日新聞. 毎日新聞社. 5 February 2022. 2022年2月17日閲覧
  7. ^ 他の西日本新聞を発刊を終了した地域と異なり、NHK山口放送局は、中国ブロックのため、インターネット九州地方の放送局をTVQかTNCなどのケーブルテレビ及びスピルオーバーで受信しない限り特別展の情報を仕入れることが出来ない。
  8. ^ 開催中止のお知らせ(九州国立博物館)
  9. ^ 収蔵品ギャラリー(館公式サイト)
  10. ^ 2018年度購入(官報号外政府調達172号(平成30年9月11日)、p.46)。博物館公式サイトの「収蔵品ギャラリー」には未収録。
  11. ^ a b “北斎重文など九博に寄贈 東京の古美術商 コレクション259件”. 西日本新聞. (2018年1月11日). https://www.nishinippon.co.jp/feature/kyuhaku/article/385719/ 2018年1月14日閲覧。 
  12. ^ 平成28年12月27日官報号外政府調達第242号
  13. ^ 文化庁サイトの「国指定文化財等データベース」では本像の保管先を東京国立博物館としているが、九州国立博物館サイトの 「収蔵品ギャラリー」 に本像が掲載されているため、本記事に収録する。重要文化財指定名称は「銅造如来立像」だが、九州国立博物館サイトでは「銅造弥勒仏立像」と表記されている。
  14. ^ 令和2年11月24日官報号外政府調達第217号
  15. ^ 館公式サイトの「収蔵品ギャラリーには未収録(2021年5月時点)だが、文化庁サイトの「国指定文化財等データベース」には九州国立博物館保管とある。
  16. ^ 令和元年7月23日文部科学省告示第25号
  17. ^ a b 「文化審議会答申〜国宝・重要文化財(美術工芸品)の指定及び登録有形文化財(美術工芸品)の登録について〜」(文化庁サイト、2019年3月18日発表)
  18. ^ 平成30年10月31日文部科学省告示第208号
  19. ^ 「文化審議会答申〜国宝・重要文化財(美術工芸品)の指定について〜」(文化庁サイト、2018年3月9日発表)
  20. ^ 令和元年7月23日文部科学省告示第26号
  21. ^ 「開館時間・休館日・観覧料・駐車料金」(九州国立博物館)
  22. ^ 身体障害者手帳療育手帳精神障害者保健福祉手帳の3種類(本人及び条件付きで介護者1人を含む)
  23. ^ 生年月日がわかる証明書(生徒手帳健康保険証運転免許証等)の提示が必要。
  24. ^ WAONnanacoEdyiDnimoca及び相互利用可能な交通系IC乗車券
  25. ^ “九博・三輪館長退任へ”. 西日本新聞. (2015年3月15日). http://www.nishinippon.co.jp/feature/kyuhaku/article/156061 
  26. ^ 独立行政法人国立文化財機構お知らせ(2015年3月18日)
  27. ^ “九博新館長に島谷氏”. 西日本新聞. (2015年3月19日). http://www.nishinippon.co.jp/feature/kyuhaku/article/156957 
  28. ^ 九州国立博物館の島谷弘幸館長が退任へ 後任は富田淳氏”. 毎日新聞. 2024年1月23日閲覧。
  29. ^ 九州国立博物館の館長に東京国立博物館副館長の富田淳氏…元九州国立博物館副館長”. 読売新聞オンライン (2023年10月18日). 2024年1月23日閲覧。
  30. ^ 九州国立博物館長に富田淳氏 島谷氏は皇居三の丸尚蔵館長に”. 日本経済新聞 (2023年10月18日). 2024年1月23日閲覧。






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