プロピレングリコール プロピレングリコールの概要

プロピレングリコール

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/06/15 06:17 UTC 版)

プロピレングリコール[1]
識別情報
CAS登録番号 57-55-6
E番号 E1520 (追加化合物)
KEGG C00583
RTECS番号 TY6300000
特性
化学式 C3H8O2
モル質量 76.09 g/mol
示性式 CH3CHOHCH2OH
密度 1.036 g/cm³
融点

-59 °C, 214 K, -74 °F

沸点

188.2 °C, 461 K, 371 °F

への溶解度 混和性
エタノールへの溶解度 混和性
ジエチルエーテルへの溶解度 混和性
アセトンへの溶解度 混和性
クロロホルムへの溶解度 混和性
熱伝導率 0.34 W/m-K (50% H2O @ 90°C)
危険性
安全データシート(外部リンク) External MSDS
NFPA 704
1
0
0
Sフレーズ S24 S25
関連する物質
関連するグリコール エチレングリコール
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

特徴

常温では無色・無味・無臭で吸湿性のある油状液体。アセトンクロロホルムと混和する。

2008年度における日本国内生産量は66,620トン、消費量は2,688トンである[2]

用途

低用量では生物への毒性が低く、無味無臭で保湿性と防カビ性を有する事から、保湿剤潤滑剤乳化剤溶媒等として、医薬品化粧品電子たばこおにぎり等の品質改善剤として、広範囲で用いられている。また、よりも融点が低く、沸点が高い事を利用し、不凍液(主に欧州車向け[注 1])やプラスチックの中間原料としても活用されている。

医薬品としては、注射剤・内服薬・外用薬の溶解補助剤として調剤に用いられている。

毒性

哺乳類に対する半数致死量は経口(5種類の生物)で18〜24 グラム/キログラムと報告されている[3]。皮膚および眼に対して軽度の刺激性を持つ。低用量では慢性毒性が見られないとされる[3]。但し、猫のみに対しては、代謝機能の低さに起因する、急激な赤血球値の異常化が認められる[4]

規制


注釈

  1. ^ ただしVWゴルフVIの取扱説明書には、不凍液の成分がエチレングリコールであることが書かれており、必ずしも「欧州車=プロピレングリコール」ではない模様である。

出典

  1. ^ Merck Index, 11th Edition, 7868.
  2. ^ 経済産業省生産動態統計・生産・出荷・在庫統計 Archived 2011年5月22日, at the Wayback Machine.平成20年年計による
  3. ^ a b 製品安全データシート(大陽日酸) - 文書中に引かれている文献を参照。
  4. ^ 化学物質の環境リスク評価 第6巻「1,2-プロパンジオール」”. 環境省. 2023年3月14日閲覧。
  5. ^ 環境省_ペットフード安全法基準規格等 [動物の愛護と適切な管理]”. www.env.go.jp. 2023年3月14日閲覧。


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