ニホンハッカ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/11 12:16 UTC 版)
特徴
和名のハッカは、中国での漢名「薄荷」を音読みにして名付けられたものである[3][4]。ネット上のテキストでは「薄い荷」となるから薄荷とするものも散見するが、語源は「薄(密生するもの)」+「荷(地下茎を持つもの。はす(蓮)と同じ)」である。[5] 別名で、メグサ[3]、メザメグサ[3]、メハリグサ[6]ともよばれている。昔は目の疲れに葉で目を押さえて目薬代わりに利用されていたことからメグサ(目草)、眠気覚ましに葉で目をこすったことからメザメグサ(目覚め草)などと名付けられた[3]。
アジア東部の原産といわれ[6]、日本全国に分布する[4]。やや湿気がある草地に自生する多年草[3]。全体に芳香があり、草丈は20 - 60センチメートルほどになる[4]。地下茎があり、地上茎の断面は四角く、葉は長楕円形で茎に対生する[4][3]。花期は夏から秋(8 - 10月)ごろ[4]、上部の葉腋に淡紫色か白色の唇形花を輪状に多数咲かせる[3][4]。
全草、特に茎葉に精油のハッカ油を含んでおり、その精油成分はメントールを主に、ピネン、カンフェン、リモネンなどである[3]。精油成分には、大脳皮質や延髄を興奮させる作用があり、発汗、血液循環を促進させる働きがある[3]。外用すると局所的に血管を拡張させる作用から、筋肉の緊張や痛みを和らげる働きをする[3]。
- ^ 米倉浩司; 梶田忠 (2003-). “BG Plants 和名-学名インデックス(YList) ハッカ”. 2015年10月9日閲覧。
- ^ a b c d e 「涼を呼ぶ和ハッカ」『日本経済新聞』朝刊2019年6月30日(9~11面)NIKKEI The STYLE。
- ^ a b c d e f g h i j k l m 田中孝治 1995, p. 103.
- ^ a b c d e f g h 大嶋敏昭監修 2002, p. 325.
- ^ “「ハッカの名前の由来」”. 2024年4月11日閲覧。また角川書店『新字源』(2019年12月・改訂新版3版)には「薄」=「くさはら。くさむら」(P1186)、「荷」=「はす。はちす」(P1153)を意味の冒頭にしている。
- ^ a b c 貝津好孝 1995, p. 236.
ニホンハッカと同じ種類の言葉
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