ドラゴンボールZ外伝 サイヤ人絶滅計画
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/09/05 07:51 UTC 版)
ジャンル | ロールプレイングゲーム |
---|---|
対応機種 | ファミリーコンピュータ |
開発元 | トーセ |
発売元 | バンダイ |
プロデューサー | 大久保悌伸 |
ディレクター |
たじましょうじ 杉本則之 |
シナリオ | 小山高生 |
音楽 |
上村みゆき さばくまゆき いちだたけし 天岸真志 |
美術 | たかはしまさゆき |
シリーズ | ドラゴンボールシリーズ |
人数 | 1人 |
メディア | 4メガビットロムカセット |
発売日 |
1993年8月6日 |
売上本数 | 30万本(出荷本数)[1] |
その他 | 型式:BA-DBZ4 |
本稿では、これらを基に製作されたプレイディア用ゲームソフト『ドラゴンボールZ 真サイヤ人絶滅計画』(1994年)についても併せて扱う。
概要
FC版『ドラゴンボールZシリーズ』(1990年 - 1993年)最終作。
今作はレベルの概念はなく、イベントでHPと使用カード枚数が上昇する。必殺技はBEやKIを消費する従来のシステムと異なり、キャラクターごとに定められた特定のカードの組み合わせ(アレンジメント)により使用する。
ゲーム内容
システム
基本的にはカードを使用して行動する。カードは左上の星の数(1〜7およびZ)、中央の文字、右下のマークで構成されている。以下星の数、文字、マークとする。
本編
- 移動
- 常に全員で行動(前半は単独行動もあり)。隊列で先頭にいるキャラクターが表示される。
- エリア移動
- エリア間を移動できる。移動可能なエリアはストーリーの進行によって異なる。
- マップ移動
- エリア内をカードの星の数(Zは10)だけ進める。「オート移動」を使用すると、指定した目的地までカードを選択するだけで進むことが可能。敵と出会うと戦闘開始となる。イベントは必須のもの以外に、引いたカードのマークにより起こるもの、ボーナス的なもの、条件を満たすと起こる特殊なものがある。
- 戦闘
- カードを数枚選んで行う。使用可能な枚数はストーリーの進行に従い増加する。星の数と文字[注 1]により、攻撃力および攻撃方法が決まる。アレンジメントを完成させることで必殺技が発動し、初めて使った技には各キャラクターのコメントが入る。敵の必殺技は、当たる寸前にAボタンまたはBボタンを押すことで、弾くまたはかわすことができる(巨大な光線技はかわすのみ)。ただし味方の必殺技も同様に敵に無効化されることがあり、ザコ敵は一部の技を吸収することも可能。
- 前作では裏技的扱いだった光弾を弾くコマンドを説明書に載せたのはプレイヤーに戦闘を見せるだけでなく、参加させるためである[2]。
天下一武道会
バックアップデータを基にし対戦するモード。参加人数は6人で、途中で降参もできる。ゲームの進行により参加可能なキャラクターは増え、各キャラクターの優勝回数は記録される(任意で抹消も可能)。登録せずに始めると、コンピューター同士の対戦が見られるウォッチモードになる。
サブゲームセンター
ゲームをクリアすると出現。修行所の修行を体験できる。
アイテム
回復系
- せんず
- 1人のHPを完全に回復させる。戦闘不能者の復活の効果もあり。
- ちょっとかいふく
- 1人のHPを最大HPの半分回復させる。
- みんなかいふく
- 全員のHPを最大HPの半分回復させる。
- ぜんかい
- 1人のHPを完全に回復させる。
補助系
- とりかえ
- 移動後、次に補充されるカードを選ぶことができる。
攻撃・攻撃補助系
- クリリン
- 拡散エネルギー波で敵全体を攻撃する。
- ヤムチャ
- 敵1体を繰気弾で攻撃する。
- テンシンハン
- 四身の拳で敵全体を攻撃する。
- チャオズ
- 超能力で敵1体の動きを封じる。
- ひっさつわざ
- アレンジメントが判明している技のいずれか1つを使用できる。
- おいはらう
- 敵を追い払い、バトルを強制終了させる。
- 2まいプラス
- 1ターン中、使えるカードが2枚増える。
- さかさま
- カードの強さを逆転させる。
- パワーレーダー
- 敵全員のHPを調べる。劇中に登場したスカウターに酷似したデザイン。
移動系
- テレポート
- 指定した位置に一瞬で移動できる。ダンジョン内では使用不可。
特殊系
- インフォメーション
- 本編中のヒントを教えてくれることがある。
- ルーレット
- 他のアイテムに変化する。
- シェンロン
- 特定のものを除き、好きなカードを2枚貰える。
- ポルンガ
- 特定のものを除き、好きなカードを3枚貰える。
イベント系
- ライト
- 真っ暗な場所を調査するために必要なアイテム。
- フリーズカプセル
- 熱い場所に入るために必要なアイテム。
- ドラゴンレーダー
- ドラゴンボールのありかを示す。
- ドラゴンボール
- 7つ集めることで神龍を呼び出せる。
- リキニュウム
- 宇宙船を飛ばすのに必要な鉱物。地球のブンブク島にしか存在しない。
- うちゅうせん
- 宇宙に行くことができる。
- リング
- 宇宙嵐を鎮めるために必要な破魔の守りの1つ。
- 涙の本
- 読んだ人が必ず感動してしまう本。
- 星の貝殻
- オウター星のクアーの町に入るために必要なアイテム。
- 真珠
- 宇宙嵐を鎮めるために必要な破魔の守りの1つ。オウター星の海の主の涙から生成される。
- エッチなビデオ
- 亀仙人に渡すと、特定のアレンジメントを教えてくれる。それらが判明した後は使用不可。
- サタンのサイン
- ミスター・サタンのサイン。パズルのピースと交換するために必要とする。
- パズル
- 世界中に散らばるパズルのピース。全部で5枚存在する。パズルじいさんに渡すと特定のキャラクターの最大HPを上げてくれる。
マークの効果
括弧内はマークの形状。
- 回復(ハート)
- このカードで回復場に止まると、回復場に入ることができる。1人のHPを完全回復か全員のHPを最大値の10%回復かを選択できる。
- バトル(パンチ)
- 戦闘時、このカードを1番目に選択すると、与えるダメージが2倍になる。
- 移動(靴)
- 星の数の2倍進める。 / 敵に遭遇しない(最大5回まで)。
- カード(カード)
- 全カードの星の数が1増えるか減る。 / 1枚のカードの星の数をZにする。
- 修行(鉄アレイ)
- このカードで修行場に止まると、修行場に入ることができる。詳細は後述。
- ハプニング(!)
- 敵に遭遇する(「敵に遭遇しない」の効果中は何も起こらない) / カードを全部取り替える / アイテムを1つ入手 / アイテムを1つ交換
はずれ(×)のカードは何も起こらない。
設定
ストーリー
新たな地球の神・デンデが地球に存在しないはずの生命細胞を破壊するデストロンガスの増加に気づいた。ミスターポポからこの事態を聞いた悟空・悟飯・ピッコロは、デストロンガス装置の破壊に向かおうとする。
その時、カプセルコーポレーションに2匹のモンスターが出現。悟空はかめはめ波で撃退しようするが、技が出ない。何とか肉弾戦で撃退するも、ポポの話ではガスの影響で皆の生命力が落ちてきているために気が十分に集中できず技が使えないらしい。
悟空たちはトランクスやベジータと協力し、装置を破壊していく。やがて界王から、黒幕の正体がかつてサイヤ人に星を滅ぼされた恨みを持つツフル人・ドクターライチーであることを知らされる。
舞台
地球
- 悟空の家
- チチが全員のHPを全回復してくれる。
- 西の都
- ブルマが住むカプセルコーポレーションがある。
- カメハウス
- 悟空の師・亀仙人の家。エッチなビデオを渡すと、必殺技のアレンジメントを教えてくれる。
- グランドアポロン
- デストロンガス装置が出現した場所。東の都の南西にある大渓谷。序盤で悟空が向かう。名前の由来はグランドキャニオンとバンダイの子会社アポロン[2]。
- 西の砂漠
- デストロンガス装置が出現した場所。西の都のさらに西の外れにある。序盤で悟飯が向かう。ピラミッドがある。
- ブンブク島
- デストロンガス装置が出現した場所。南海の孤島で、100年以上も噴火を続けているポコポコ火山がある。序盤でピッコロが向かう。物語の中盤、ゴースト戦士たちが消滅させてしまう。劇中に登場したいろいろなキャラクターが住んでいる。
- 氷の大陸
- デストロンガス装置が出現した場所。三手に分かれた悟空たちが合流する約束をした場所。一面の氷を溶かす洪水マシンが存在する。
なお西の都を含めた町にはランダムでヤムチャが登場し、アイテムを1つ貰えることがある。
宇宙
- 暗黒惑星
- ライチーが待ち受ける宇宙墓場の中にある惑星。宇宙嵐を突破しないと進めない。
- クーン星
- 暗黒惑星の近くにある星。パイレの町の住人はオウター星の宇宙海賊に悩まされている。預言者が住んでいる。
- オウター星
- 星の大半が海の星。建物は少ない。宇宙海賊のアジトがあり、渦潮に海の主がいる。クアーの町には星の貝殻がないと入ることはできない。
修行
巻物の修行以外は成功させればアイテムカードが貰える。
- ポポ
- 動くミスターポポにタッチする修行。12回タッチできれば成功となる。
- 巻物
- Aボタンを連打して巻物を引っ張り、アレンジメントを覚える修行。連打する速さを適度に調節する必要があり、巻物が破れるか元に戻ると失敗となる。成功するとアレンジメントを覚え、HPが増える。青、黄、赤の順で覚えられる技が強力になるが、難易度も上がる。
- かめはめ波
- 悟空の幻が撃つかめはめ波をAボタンの連打により発射されるエネルギー波で切り返す修行。サブゲームセンターでは2P対戦もできる。
- 光線技
- 高速で増減するパワーメーターを見極め、Aボタンを押してエネルギー波を撃ち、複数枚の板を割る修行。威力はメーターによって左右され、3回撃って15枚以上板を割れば成功となる。
注釈
- ^ 前作までの流派ではなく、「拳」「蹴」など。「Z」は好きなものに変化させることが可能。
出典
- ^ 超史集 2016, pp. 216, 「DRAGON BALL スーパーデータ DRAGON BALL VIDEO GAME DATA」
- ^ a b c d e f g ホーム社編「超秘密情報袋とじ2 独占!!!開発スタッフインタビュー」『ドラゴンボールZ・外伝 サイヤ人絶滅計画』集英社〈Vジャンプブックス ゲームシリーズ〉、1993年9月14日、雑誌67301-2、145-151頁。
- ^ a b 超史集 2016, pp. 183, 「VIDEOGAME SELECTION 【01】ドラゴンボール カードバトルRPGシリーズ シリーズプロデューサー 田中庸介」
- ^ 鳥嶋和彦編「完全独占スクープ4連発!!」『Vジャンプ 1993年創刊号』集英社、1993年9月1日、雑誌11323-9、14-16頁。
- ^ a b “ドラゴンボールZ外伝 サイヤ人絶滅計画 まとめ [ファミコン]/ ファミ通.com” (日本語). KADOKAWA CORPORATION. 2017年8月12日閲覧。
- ^ a b 「超絶 大技林 '98年春版」『Play Station Magazine』増刊4月15日号、徳間書店 / インターメディア・カンパニー、1998年4月15日、94頁、雑誌26556-4/15。
- ^ “シリーズ初の戦士が多数参戦。11月11日発売の「ドラゴンボール レイジングブラスト2」,前作を超える新要素の数々を一挙紹介”. 2019年1月31日閲覧。
- ^ a b 『ドラゴンボール大全集 5巻』集英社、1995年11月7日、ISBN 4-08-782755-0、200頁。
- ^ “【フジテレビ】未放送のOVA※2作品をFODにて独占先行配信!アニメ『ドラゴンボール』シリーズを定額制見放題サービスFODプレミアムで配信”. 2019年1月31日閲覧。
- 1 ドラゴンボールZ外伝 サイヤ人絶滅計画とは
- 2 ドラゴンボールZ外伝 サイヤ人絶滅計画の概要
- 3 登場キャラクター
- 4 開発
- 5 アニメ
- 6 プレイディア版
- 7 参考文献
- 8 関連項目
固有名詞の分類
ファミリーコンピュータ用ソフト |
ソフトボール天国 迷宮組曲 ドラゴンボールZ外伝 サイヤ人絶滅計画 アーガス ゲゲゲの鬼太郎 妖怪大魔境 |
ドラゴンボールのゲーム |
ドラゴンボール 天下一大冒険 ドラゴンボールZ 真武闘伝 ドラゴンボールZ外伝 サイヤ人絶滅計画 ドラゴンボールZ 伝説の超戦士たち ドラゴンボールZ 悟空飛翔伝 |
OVA |
Canvas 〜セピア色のモチーフ〜 課長の恋 ドラゴンボールZ外伝 サイヤ人絶滅計画 お天気お姉さん ジャングル大帝 |
- ドラゴンボールZ外伝 サイヤ人絶滅計画のページへのリンク