チャイナレイク グレネードランチャー チャイナレイク グレネードランチャーの概要

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > チャイナレイク グレネードランチャーの解説 > チャイナレイク グレネードランチャーの概要 

チャイナレイク グレネードランチャー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/07 23:16 UTC 版)

ナビゲーションに移動 検索に移動
チャイナレイク ポンプアクション・グレネードランチャー
China Lake Pump-Action Grenade Launcher
チャイナレイク グレネードランチャー
種類 擲弾発射器
原開発国  アメリカ
運用史
配備期間 1968年-現在(限定的)
関連戦争・紛争 ベトナム戦争
開発史
開発者 Alfred F. Kermode
開発期間 1967年
製造業者 チャイナレイク海軍武器センター英語版
製造期間 1968年, 2009年-
製造数 50丁以下、2009年以降は500丁以上
諸元
重量 装填時:4.63 kg (10.21 lb)
未装填時:3.72 kg (8.2 lb)
全長 875 mm (34.4 in)
銃身 356 mm (14.0 in)

弾丸 40x46mm SR
作動方式 ポンプアクション
発射速度 15発/分
初速 76 m/s (249 ft/s)
装填方式 3発チューブ型弾倉
テンプレートを表示

歴史

当時、アメリカ軍で採用されていたM79XM148の2種の擲弾発射器は信頼性こそ高かったものの単発式で、また、試作型の連発式グレネードランチャーT148E1は非常に信頼性が低かった。こうした背景の中、チャイナレイク研究所では新たな連発式グレネードランチャーの設計を開始した。その結果、開発されたのがチャイナレイク・モデルである。チャイナレイク・モデルは筒型弾倉に3発の40x46mmグレネードを保持し、これに薬室内の1発を加え、合計4発のグレネードを速射する事ができる。熟練した射手が用いた場合、初弾が着弾するよりも先に4発目を十分な精度で発射できるほどに速射性が高い。銃本体の金属部品には主にアルミニウムが用いられているため、大きさの割には軽量である。ただし、変形型のグレネードを用いる場合には装填不良が発生することが多い。

照門はM79と同様のリーフ型アイアンサイトで、照星は固定型の正方形のノッチである。照準距離は照門を倒した状態が75mで、照門を起こすと100-400mまで25m刻みで変更できる。

チャイナレイク・モデルはSEALs向けに開発された装備だが、海兵隊武装偵察部隊陸軍第5特殊部隊グループ英語版でも一部で使用された。

生産数については異なるいくつかの数字が残されている。20-30丁程度が製造されたとする資料のほか、わずか16丁のみが製造されたとする資料もある[1]。製造番号50番の機関部も見つかっているが、それらが実際に組み立てられたのかは不明である。SEALsに詳しい歴史家のケビン・ドッケリー(Kevin Dockery)は、少なくとも22丁が組み立てられたことを海軍の記録の中から突き止めている。現在、海軍では3丁のみを保管している[2]

チャイナレイク・モデルはしばしば誤ってEX-41英語版China Lake NATICとも呼ばれる。EX-41はチャイナレイク・モデルの設計を参考に、1980年代半ばになってから新たに設計された別のグレネードランチャーである。EX-41自体は設計案に留まり、試作も行われなかった。"China Lake NATIC"という名称も実際に用いられたことはない。チャイナレイク・モデルは特殊部隊向けの装備であったこともあり、公式な採用は行われず、また、制式名称も付与されていない。そのため、SEALsでは開発した施設の名前から「チャイナレイク・グレネードランチャー」(The China Lake Grenade Launcher)と呼称していた。

現在、チャイナレイク・モデルは4丁の現存が確認されており、いずれも博物館に展示されている。フロリダ州フォート・ピアース英語版内のUDT/SEAL博物館(UDT/ SEAL Museum)には製造番号4番が、ベトナム戦争証跡博物館には製造番号13番が[1]ワシントンD.C.の米海軍博物館(US Navy Museum)には製造番号2番が展示されている[3]。最後の1丁はクレーン海軍水上戦センター英語版にて保管されているが、通常は一般公開されていない。


  1. ^ a b Bruce, Robert (December 2006). “Treasures of the UDT-SEAL Museum”. Small Arms Review 10 (3): 46. ISSN 1094-995X. 
  2. ^ Dockery, Kevin (December 2004). Weapons of the Navy SEALs. New York City: Berkley Publishing Group. p. 382. ISBN 0-425-19834-0 
  3. ^ http://imgur.com/c8kvl


「チャイナレイク グレネードランチャー」の続きの解説一覧



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「チャイナレイク グレネードランチャー」の関連用語

チャイナレイク グレネードランチャーのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



チャイナレイク グレネードランチャーのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのチャイナレイク グレネードランチャー (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2024 GRAS Group, Inc.RSS