イワタカンアオイ イワタカンアオイの概要

イワタカンアオイ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/01/22 00:52 UTC 版)

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イワタカンアオイ
愛知県豊橋市 2019年2月上旬 
分類APG IV
: 植物界 Plantae
階級なし : 被子植物 Angiosperms
階級なし : モクレン類 Magnoliids
: コショウ目 Piperales
: ウマノスズクサ科 Aristolochiaceae
: カンアオイ属 Asarum
: イワタカンアオイ A. kurosawae
学名
Asarum kurosawae Sugim.[1]
シノニム
  • Heterotropa kurosawae (Sugim.) F.Maek. ex Y.Maek.[2]
和名
イワタカンアオイ(磐田寒葵)[3]

特徴

に長い葉柄があり、暗紫色になる。葉身は円形または卵形で、長さ、幅ともに5-7cmになり、先端は鋭頭から広円形、基部は深い心形になる。葉の表面は暗緑色で光沢がなく、短毛が散生し、雲紋状の白斑が入ることもある。葉は同属のヒメカンアオイに似るが、同種と本種では開花時期が異なる[3][4][6]

は10-11月に咲き始め[4][6]、翌年3-5月まで見られることもある[3]。花は緑紫色である場合が多く、花弁は無く、裂片が花弁状になる。萼筒は丸みのある鐘形または円筒形で、長さ12-14mm、径12-14mmになる。萼筒の入口は口環の発達が弱いため広くなる。萼筒内壁には弱い網状隆起があり、約30個の縦脈と約10個の横脈があって網目状になるが、同属他種と比べて隆起が弱いためあまり目立たない。その表面には多細胞の微毛が密生する。萼裂片は卵状三角形で、長さ10-12mm、萼筒より短く、斜めに開き、表面には萼筒内壁の微毛と同様な毛が連続して生える。雄蕊は12個あり、花糸は葯より長い。花柱は6個あり、先は角状となって直立して萼筒の入口まで達する[3][4][6]

分布と生育環境

日本固有種[5]。本州の東海地方に固有で、静岡県磐田市付近および静岡県と愛知県の県境付近に分布し、低地から低山地の広葉樹林の湿った林床に生育する[4][6]


  1. ^ イワタカンアオイ 「BG Plants 和名−学名インデックス」(YList)
  2. ^ イワタカンアオイ(シノニム) 「BG Plants 和名−学名インデックス」(YList)
  3. ^ a b c d e 『山溪ハンディ図鑑2 山に咲く花(増補改訂新版)』p.29
  4. ^ a b c d e 『改訂新版 日本の野生植物 1』p.69
  5. ^ a b 『日本の固有植物』pp.60-62
  6. ^ a b c d e 『絶滅危惧植物図鑑 レッドデータプタンツ(増補改訂新版)』p.379
  7. ^ a b 『北陸の植物』The journal of geobotany、Vol.16, No.2, pp.46-51


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