苦灰岩

ドロマイト
【英】: dolomite
同義語: 苦灰岩
炭酸塩岩の一つで苦灰岩ともいう。岩石を構成する炭酸塩鉱物の 50 %以上が、苦灰石 CaMg(CO3)2 よりなる炭酸塩岩である。大部分の苦灰岩は、石灰岩中の方解石、霰石{あられいし}(いずれの化学成分も CaCO3)がマグネシウムに富む間隙水{かんげきすい}との反応で、苦灰石化(dolomitization)して生じたものである。初めから苦灰岩として堆積{たいせき}したものは、岩塩層や石こう層と共在して、蒸発岩の一部として産出する。ドロマイトは、ち密で不浸透性の部分が多く、帽岩として有用であるが、苦灰石化や二次的な溶解によって孔げきが発達することがあり、良好な貯留岩にもなる。ドロマイトを油層とする油田は、わが国では秋田県の福米沢{ふくめざわ}油田だけであるが、世界的に見ると比較的多い。 |

苦灰岩
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/08/10 03:11 UTC 版)


苦灰岩(くかいがん、dolostone)は、苦灰石(ドロマイト、CaMg(CO3)2)を主成分とする堆積岩。白雲岩(はくうんがん)ともいう。苦灰岩のこともドロマイト(dolomite)ということがあるが、その場合は苦灰石(鉱物)との区別ができない。
石灰岩を構成している方解石や霰石(いずれも CaCO3)中のカルシウムが、マグネシウムに置き換わって苦灰石になったと考えられている。全てが苦灰石になっていることは少なく、たいていは方解石を含んでいる。
関連項目
参考文献
- 黒田吉益・諏訪兼位 『偏光顕微鏡と岩石鉱物 第2版』 共立出版、1983年、ISBN 4-320-04578-5。
- 益富壽之助 『原色岩石図鑑 全改訂新版』 保育社、1987年、ISBN 4-586-30013-2。
- 豊遙秋・青木正博 『検索入門 鉱物・岩石』 保育社、1996年、ISBN 4-586-31040-5。
外部リンク
- 苦灰岩のページへのリンク