流体式リターダー
流体中で羽根を回転させ、その抵抗でクルマを減速する機構。フォイト製リターダーやZFのインターダーをそれぞれ自社製の変速機後方に取り付けるシステムが有名。変速機の出力シャフトから1:2で増速したギヤの軸上でインペラーを回転させ、ステーターとの間で作動媒体のATF(変速機潤滑油)に熱エネルギーを与えて制動力を発生させる。ATFは水冷オイルクーラーで冷却し、オイルサンプにもどる。コントローラーは減速度に応じた量のATFの供給を制御し、非作動時にはインペラーを空転させる。ATFに混在する空気はエアレーション状態で減速にダンパー作用を与える。日本では日野と三菱にフォイト製が採用されている。日本車の重量規制に合わせて減速度をデチューンし、運転者の選択モード7段階も4モード程度に減らして使用する。制動灯の点灯が必要である。曙ブレーキでも自社開発品を提供している。
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