歯槽性突顎
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/06/28 05:40 UTC 版)
現生人類になって顎性突顎は消失したが、歯槽部が前突する例はしばしば見られる。これを歯槽性突顎と言い、古人類や類人猿と違って、顔面あるいは顎骨自体の突出はなく、歯槽部だけが前突する。 但し、人種による差異が非常に大きく、黒色人種ではほぼすべての個体に見られ、人種形質の一つとされる。黄色人種では一部に弱い歯槽性突顎が有り、特に「南蒙古人種」と呼ばれる、東南アジアに分布する一群 ではその傾向が強い。日本人の民族形成には南蒙古人種が大きく関与したと考えられ、日本人も歴史上では突顎の傾向が強く、出っ歯が多くみられたが、20世紀以降急速に消失の方向に向かっている事が明らかにされている。白色人種では歯槽性突顎は皆無に近い。
※この「歯槽性突顎」の解説は、「突顎」の解説の一部です。
「歯槽性突顎」を含む「突顎」の記事については、「突顎」の概要を参照ください。
- 歯槽性突顎のページへのリンク