摩擦係数(タイヤ)
クルマの運動に必要な駆動力、制動力、横力(カーブ走行に必要な力、コーナリングフォース)はすべて、タイヤと路面間で生じる摩擦力である。摩擦力Fをタイヤ接地面での垂直荷重Wで割った値(F/W)を摩擦係数といい、慣用的にμで表す。タイヤと路面間の摩擦係数は、路面の状態や種類、タイヤの種類や空気圧、走行速度、スリップ率により大きく変化する。とくに濡れた路面、積雪路、凍結路、砂利道など、摩擦係数の低い路面ではクルマの挙動は不安定になりやすい。対応策として、ABS、TRC、DSCなどのシステムやスタッドレスタイヤ、ウエット性能に優れた高性能タイヤが開発されているが、それらの開発やシステムにもμ特性のデータが重要である。
参照 μ-5特性(タイヤ)、コーナリングフォース摩擦係数
2つの物体が相接して運動し、または運動を始めようとするとき、その運動を妨げようとする力が働く。この現象を摩擦と呼びその力を摩擦力という。摩擦は相対速度の有無により運動摩擦と静止摩擦、運動の状態により滑り摩擦と転がり摩擦とがある。摩擦係数とは、両面間に生ずる摩擦力と接触面に直角に作用する力との比で、静止摩擦と運動摩擦とでは大きさが異なり、静止摩擦のほうが大きく、また、両物質の種類、接触面の状態によっても異なる。
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