リーマンのクシー関数とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > リーマンのクシー関数の意味・解説 

リーマンのクシー関数

(Riemann Xi function から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/25 07:14 UTC 版)

ナビゲーションに移動 検索に移動
複素平面におけるリーマンのクシー関数 ξ(s). 点 s の色は関数の値を表している。より暗い色は 0 により近い値を表し、色相は値の偏角を表す。

数学において、リーマンのクシー関数(リーマンのクシーかんすう、: Riemann Xi function)はリーマンのゼータ関数の変形で、とりわけ単純な関数等式をもつように定義される。関数はベルンハルト・リーマンに敬意を表して名づけられている。

定義

リーマンのもともとの小文字のクシー関数、ξエトムント・ランダウによって大文字のクシー Ξ に改名された(下記参照)。ランダウの小文字クシー ξ は次のように定義される[1]sC に対して

ここで ζ(s)リーマンのゼータ関数を表し、Γ(s)ガンマ関数である。クシーの関数等式(あるいは reflection formula英語版)は

である。大文字のクシー Ξ は Landau (loc. cit., §71) によって

と定義され、関数等式

をもつ。Landau (loc. cit., p. 894) によって報告されているようにこの関数 Ξ はリーマンがもともと ξ によって表記した関数である。

偶数に対する一般式は

である、ただし Bnn 番目のベルヌーイ数を表す。例えば

である。

級数表現

クシー関数は級数展開

をもつ、ただし

であり、この和はゼータ関数の非自明な零点 ρ|Im(ρ)| の順番で渡る。

この展開は Li's criterion英語版 においてとりわけ重要な役割を果たす。その主張は、リーマン予想はすべての正の n に対して λn > 0 であることと同値であるというものである。

アダマール積

単純な無限積展開は

ただし ρξ の根を走る。

展開の収束を保証するには、積は零点の "matching pairs" 上でとられなければならない、すなわち ρ1 − ρ の形の零点のペアの因子は一緒にグループされなければならない。

関連項目

脚注

  1. ^ Edmund Landau. Handbuch der Lehre von der Verteilung der Primzahlen, Teubner, Leipzig 1909. Third edition Chelsea, New York, 1974, §70.

関連文献

この記事は、クリエイティブ・コモンズ・ライセンス 表示-継承 3.0 非移植のもと提供されているオンライン数学辞典『PlanetMath』の項目Riemann Ξ functionの本文を含む




英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「リーマンのクシー関数」の関連用語

リーマンのクシー関数のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



リーマンのクシー関数のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのリーマンのクシー関数 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS