RBE2とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > RBE2の意味・解説 

RBE2

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/11/12 15:32 UTC 版)

RBE2-AA
種別 パルスドップラー・レーダー
目的 火器管制(捕捉・追尾用)
開発・運用史
開発国 フランス
就役年 2012年
送信機
周波数 Xバンド(8〜12.5 GHz
アンテナ
形式 アクティブ・フェーズドアレイ(AESA)
素子 GaAs半導体素子×850〜1000個
方位角 セクター走査
仰俯角 セクター走査
テンプレートを表示

RBE2: Radar à Balayage Electronique 2 plans)はフランスタレス社が開発した火器管制レーダーラファール戦闘機への搭載を目的としており、アンテナ部はフェーズドアレイ式とされている。

概要

レーダーの動作モードとしては空対空捜索、ルックダウン、ショートダウン、ルックアップ捜索中追尾(TWS)、ドッグファイト、地形追随回避、合成開口レーダーなどのモードが用意されている。TWSモードでは同時に40目標を探知して8目標を追尾し内4目標と同時交戦が可能である。しかし、搭載機のラファールのレドームが小さいため、探知距離が他の4.5世代戦闘機に比べて短いとされる。

2014年現在ラファール以外の戦闘機にRBE2を搭載する計画はないが試験的にミラージュ2000DがRBE2を搭載しているほか[1]グリペンDemoが搭載するPS-05/AレーダーのフロントエンドをRBE2-AAのアクティブ・フェーズドアレイ・アンテナ(AESAアンテナ)に統合したモデルが2008年グリペンDemoに搭載されていた。しかしこれはラファールとグリペンが輸出市場で競合していることから、量産に移行しなかった[2]

RBE2-AA

RBE2はパッシブ式フェーズドアレイレーダーであり、同時期に開発されたアクティブ式のものと比べると性能で劣り、ミーティアミサイルの性能を生かせないため2004年にフロント部分をアクティブフェーズドアレイ化したRBE2-AAの開発が決定された。2010年からダッソー ファルコン 20およびミラージュ2000Dをテストベッド機として試験が開始され、同年10-12月にラファールCの37号機に搭載してのテストが実施され性能の確認試験が行われた。

2012年10月2日、生産段階よりRBE2-AAを搭載したラファールが納入された[3][4]。既存のラファールについての換装は予定されていないが、換装自体は容易でラファールへの変更なしに数時間で交換できるため、将来的には換装が行われる可能性がある[1]

RBE2-AAは約1,000個のガリウム砒素(GaAs)製半導体送受信モジュールで構成されておりRBE2との比較で50%探知距離が延長され、ECCM能力が向上したほか合成開口(SAR)モードにおける高分解マッピングが出来るようになった。モジュールの耐久性も向上したことで10年間オーバーホールが不要となり所有コストも削減されている[5]

脚注・参考文献

  • 月刊軍事研究 2008年10月号、2008年10月号、2012年7月号
  • 月刊JWings 2011年5月号
  1. ^ a b No AESA refit planned for old Rafales
  2. ^ Forecast International (2013年11月). “PS-05/A - Radar Forecast (PDF)” (英語). 2016年12月24日閲覧。
  3. ^ France accepts first AESA-equipped Rafale
  4. ^ Первый серийный Rafale с РЛС с АФАР
  5. ^ THALES'S RBE2 AESA RADAR SUCCESSFULLY COMPLETES NEW SERIES OF TESTS

関連項目

フランス空軍の火器管制レーダー

外部リンク




英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「RBE2」の関連用語

RBE2のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



RBE2のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのRBE2 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS