R.P. ファインマンの言葉
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/09 02:36 UTC 版)
「微細構造定数」の記事における「R.P. ファインマンの言葉」の解説
量子電磁力学 (QED) において、微細構造定数は電子と光子の相互作用の結合定数である。QEDでは ħ = c = ε0 = 1とする自然単位系がとられるため、微細構造定数は α = e2/4π となり、e = √4πα の関係が成り立つ。QEDの発展に貢献した物理学者R.P. ファインマンはその著書の中で次のように述べている。 結合定数 e、つまりホンモノの電子がホンモノの光子を放出、吸収する振幅については、深遠で美しい問いがある。これは実験ではおよそ0.08542455ぐらいに決まる単純な数だ(友人の物理学者たちは、この数字がわからない。というのも、この逆数の2乗を覚えているからであり、およそ137.03597 、最後の桁には2程度の不確かさがある値だ。これは50年以上前に発見されてからずっと謎であり、優秀な理論物理学者たちは皆、壁に貼り付け、悩んでいる。)。すぐにでもこの結合を表す数がどこから現れたのか、知りたいだろう。円周率や、もしかしたら自然対数の底に関係しているのかもしれない。誰もわからないのだ。こいつは全くもって物理学における重大な謎の一つだ。人間の理解が及ばないところから現れた魔法の数だ。 — R.P. Feynman、QED: The strange theory of light and matter
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