M25“三連射バズーカ”(M25 Three Shot Bazooka)
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「バズーカ」の記事における「M25“三連射バズーカ”(M25 Three Shot Bazooka)」の解説
M20を基に、後筒部分に次発装弾装置と3連弾倉を装備して連発が可能にしたもので、1951年に制式化、“Three Shot Bazooka”(三連射バズーカ)の名称で呼ばれた。 後筒部を二重化し、上部に装着した弾倉から次弾をレバー操作で内筒を開閉して装弾することにより毎分8 - 10発(弾倉交換時間を含む)の連発射撃が可能で、従来のバズーカが単発・手動装填のために連続射撃が難しい点を解決するものとして期待されたが、複数の予備弾を収めた弾倉を装着した状態では総重量が40kgに迫るものとなり、人間が肩担することが難しいものとなった。 このため、運用には専用の三脚(重量40ポンド(18.16kg)と3名以上の要員が必要となり、「携帯式対戦車兵器」とは分類し難いものとなった。同じく大型大重量で肩担が不可能なM40 106mm無反動砲に比べれば軽量なものの、威力で劣るにもかかわらず運用面での優位性がないことから、兵器としての存在意義が疑われるものとなり、更に、実用試験の結果、従来のものを人力で手動装弾することに比べてさほどの速射性が発揮されないこと、実射実験中に連続射撃を行ったところ、装填部の過熱により弾倉内の次弾が暴発する事故が起きたことから、制式化され1,500基が生産されたものの、部隊配備は行われず、試作のみで計画終了となった。 M25は実用試験の一環として朝鮮戦争で試験的に運用されたが、実際に実戦で使用されたかについては不明である。 M25 装弾部 M25 弾倉
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