H3受容体
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/06 21:17 UTC 版)
H3受容体は1983年にシナプス前性の自己受容体として発見され、ヒスタミンの遊離・合成を制御している。中枢神経系においては大脳皮質や海馬、扁桃核、淡蒼球などに分布しており、末梢神経系でも消化管や気道、心血管系などに発現している。動物種によりH3受容体のヒスタミンに対する親和性には差があるが、ヒトとラットの間では3番目の膜貫通ドメインに存在する2つのアミノ酸が異なっていることが原因の一つあると考えられる(ラット:Ala119,Val122,ヒト:Thr119,Ala122)。H3受容体はヒスタミン作動性神経にのみ発現しているわけではなくヘテロ受容体としても機能し、H3受容体の活性化によりドパミンやアセチルコリン、GABAなど神経伝達物質の放出が制御されている。
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