EELSスペクトル
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/30 14:45 UTC 版)
「電子エネルギー損失分光」の記事における「EELSスペクトル」の解説
EELSスペクトルは以下から構成される。 ゼロロスピーク:弾性散乱による。 ローロス領域:プラズモン共鳴、バンド間遷移による。プラズモン共鳴のエネルギーは電子密度にのみ依存するため、局所的な電子密度が測定できる。 バンド間遷移をクラマース・クローニッヒ解析をすることで1電子遷移確率(結合状態密度、JDOS)が求まる。このスペクトルから局所的な複素屈折率や反射係数を求めることができる。 コアロス領域:内殻電子遷移による。内殻電子の遷移による吸収(エネルギー損失)は元素に依存するため、元素分析ができる。また吸収端の微細構造(ELNESとEXELFSと呼ばれる)を解析することで、X線照射によるXAFS(XANESとEXAFS)と同様に、状態分析ができる。
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