Concrete CMS
(Concrete5 から転送)
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開発元 | PortlandLabs, Inc / Concrete CMS コミュニティ |
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最新版 |
9.3.9 / 2025年1月8日
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リポジトリ | |
プログラミング 言語 |
PHP |
対応OS | クロスプラットフォーム |
種別 | コンテンツ管理システム |
ライセンス | MITライセンス |
公式サイト | http://concrete5-japan.org/ |
開発元 | PortlandLabs, Inc / Concrete CMS コミュニティ |
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最新版 |
8.5.7 / 2021年11月10日
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リポジトリ | |
プログラミング 言語 |
PHP |
対応OS | クロスプラットフォーム |
種別 | コンテンツ管理システム |
ライセンス | MITライセンス |
公式サイト | http://concrete5-japan.org/ |
Concrete CMS(コンクリートシーエムエス)は、オープンソースのコンテンツ管理システムである。以前はconcrete5(コンクリートファイブ)という名称であったが、リブランディングにともない、現在の名称となった。一般的なWebサイトや、イントラネットのサイトに利用される。いわゆるLAMPスタックで構成され、WebサーバーとPHP/MySQL(またはMariaDB)によって動作する。
概要
Concrete CMSは、最小限のスキルを持ったユーザーであれば利用できるように設計されている。編集権限の与えられているユーザーがログイン状態であれば、ウェブブラウザにページが表示されている状態から、直接編集ができるモードに移行できる。各ページは、Wikiのようにバージョン管理が可能である[出典 1]。内蔵された画像エディタを用いて、アップロードした画像の編集も可能である。2021年には、6万2,000件を超えるサイトが Concrete CMSで作られていることが確認された。[出典 2]
フィル・グロックナー[注 1]は「Concrete CMSのデモを1時間ほど使って、システムの仕組みに慣れることができた」と、ReadWriteにて述べている。[出典 3]
ITライターの小泉健太郎は、ホスティングサービス事業者カゴヤ・ジャパンのウェブメディアに寄稿した記事にて「コーポレートサイト・企業サイトの作成に適している」と記した[出典 4]。
ライセンス
Concrete CMS は 自由ソフトウェア (FOSS)である。 MITライセンスのもと公開されており、ライセンスの範囲内で誰でも自由に利用することができる。
設計
Concrete CMSは、MVCアーキテクチャとオブジェクト指向によって設計されている。サーバーサイドキャッシュ、開発者用API、バージョン管理システム、SEOなどの機能が、コア機能として最初から用意されている。
Symfonyをベースに、一部Laravelの機能が採用されている。[注 2]この上で、Concrete CMS独自の機能が実装されており、コアの機能はオーバーライドによって、実装者がカスタマイズできる設計となっている。これにより、カスタマイズした内容を簡単に追加したり解除することができる。[注 3]
インラインコンテンツ管理のGUI

Concrete CMS は、直接編集機能(ブラウザ上で、ページを表示された見た目のまま編集可能とする、管理者向けのエディタ機能)を標準で備える。[出典 5]
編集可能なエリアは、Concrete CMSのテンプレート上にて定義されており、このエリアに対して、コンテンツをブロックとして挿入可能となる。これらのブロックは、テキストや画像といったシンプルなコンテンツから、スライドショーやコメントシステム、ファイルのリスト、地図といったより複雑で高度なコンテンツ機能などにも対応する[出典 6]。Concrete CMSのマーケットプレイスより、アドオンをインストールすることによって、さらに豊富な機能を追加することもできる。
Concrete CMSは、サーバーにインストールすると自動的にConcrete CMS配信側のサーバーと接続され、自動アップグレードや、アドオンのインストール、アドオン費用の決済などが利用できるようになる。なお、この機能は無効にすることも可能である。
歴史
2003年、アメリカ合衆国オレゴン州にてWeb制作の業務に携わっていたフランツ・マルーナとアンドリュー・アンブラーによって開発された [出典 7]。二人はPortland Labs(ポートランド・ラボ)という名称にてWeb制作企業を営んでおり、この企業は現在も存続している。
広告代理店であるアド・カウンシル(英語: AdCouncil)によるルイス・クラーク探検隊200周年を記念するプロモーションの一環として、そのウェブサイトをPortland Labsに依頼した。迅速に構築するために開発がスタートした(なお、このサイトは現存しない)[出典 8]。
Versions 7より、Conrete CMSのソースコードは一新され、過去のバージョンとは互換性を持たなくなった。過去のバージョンは「レガシーバージョン」とされ、2019年8月24日をもって、EOLを迎えた。Version 7以降である「モダンバージョン」は、一新されたユーザーインターフェースを持つ。ユーザーが自由に定義可能なデータモデル「エクスプレス」機能を有し、拡張された権限機能や直接編集機能を提供する。
Version 9は、2021年10月にリリースされた。このメジャーバージョンアップでは、新たにマルチサイト機能、掲示板機能、新設計されたギャラリーブロックや、Bootstrap 5ベースの新UIを提供する。
開発のコンセプト
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3つのルールでサイト運用のできるシステムとして開発された。
- 簡単に - マイクロソフト Wordを使いこなせる人がサイト運用できること。
- 柔軟に - 技術的な限界をなくし、クライアントが自由に意思決定とサイト 運営が出来るようにすること。
- 堅固に - 秒間1万人のサイト来訪者があっても対応できること。
年表
- 2003年 Portland Lab.によって、ルイス・クラーク探検隊200周年記念サイト用のCMSとして開発された。
- 2004年 建物の建材としてあらゆるモノになれるコンクリート。コンクリートの出現が建設業界に大きな変化をもたらしたのと同じように、CMSに大きな変化をもたらせる事が出来ればという思いから「Concrete」と名付けられる。この時点での名称とバージョンは「Concrete v.2」
- 2005年 コミュニティーをつくる拡張プラグインが開発される。簡単なウィザードを制作し、サイトの中で記事を直接編集出来るようになる。この時点での名称とバージョンは「Concrete v.3」
- 2007年 ユーザーのシステムを見直し、管理画面とフロントでの記事編集機能が融合される。この時点での名称とバージョンは「Concrete v.4」
- 2008年 インターフェースが刷新され、テンプレートの仕組みも完全に変更された。このバージョンを持ってv.5とし、「concrete5」の名称が与えられた。このバージョンからオープンソースとして公開され、世界中のユーザーが開発に参加し、ライセンス費用なしで利用することが可能となった。
- 2009年4月 日本語公式サイトオープン
- 2012年8月 コンクリートファイブジャパン株式会社(現:株式会社マカルーデジタル)設立
- 2014年『concrete5公式ガイドブック』発行、コンクリートファイブジャパン社による、日本におけるパートナー制度が開始
- 2016年 日本語公式サイトのユーザ登録数は約2300名
- 2018年4月 『世界一わかりやすい concrete5導入とサイト制作の教科書』発行
受賞歴
- SourceForgeの「今月のプロジェクト」(2008年10月)[出典 9]
- CMS Critics 2015年デザイナー向けCMS賞[出典 10]
- Trustradius Top Rated award 2021[注 4]
動作環境
システム動作要件[注 5]
8.x システム要件
Apache Nginx などの Web サーバー (Apache24を推奨)
PHP 5.5.9 以降 (PHP 5.6.x & 7.x を推奨)
PHP モジュール:
mysql (PDO Extension), DOM, SimpleXML, CURL, GD(要freetype), FileInfo, ZipArchive, mcrypt, openssl, mbstring, iconv (Zend Locale用に必要)
5.7 システム要件
Apacheなどの Web サーバー (Apache2を推奨)
PHP 5.3.3 以降 (PHP 5.6 もしくは 7 を推奨)
PHP 7.1 (同梱ライブラリのエラーのため要パッチ)
PHP モジュール:
CURL, zip, mcrypt, openssl, GD(要freetype), mysql (PDO Extension), mbstring, iconv (Zend Locale用に必要)
ブラウザ環境
ブラウザは最新バージョンを推奨している (Internet Explorer, Firefox, Chrome, Safari)。 ※Internet Explorer 6-8は編集作業を行えないため非対応。
コミュニティ
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Concrete CMSはプロジェクトに貢献する多くのユーザーを抱えるコミュニティが存在する。2023年8月には、それ以前より258名のコントリビューターが増加したことが確認された。
Concrete CMSを利用する特筆性のあるWebサイト
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- アメリカ陸軍[出典 11]
- United States Army's Family and MWR Programs[出典 11]
- U.S. Army World Class Athlete Program[出典 11]
- Flathead County, Montana[出典 12]
- Milwaukee Mitchell International Airport[出典 12]
- Potawatomi Hotel & Casino[出典 13]
- Mid Michigan Community College[出典 12]
脚注
出典
- ^ "In the test: The new Open Source CMS Concrete" Archived 2009-04-21 at the Wayback Machine., crossrange.de, April 18, 2009.
- ^ “Concrete CMS CMS Usage Statistics”. 2021年11月3日閲覧。
- ^ Phil Glockner (2009年4月14日). “Concrete Releases Open-Source CMS to General Availability”. ReadWrite. 2024年3月22日閲覧。
- ^ 小泉健太郎. “「concrete5(コンクリートファイブ) 」とは?インストール方法と使い方を徹底解説”. カゴヤのサーバー研究室. 2024年3月21日閲覧。
- ^ 10 Promising Content Management Systems" Archived 2011-07-24 at the Wayback Machine. by Jacob Gube, Six Revisions, November 6, 2008.
- ^ https://webtan.impress.co.jp/u/2014/11/11/18658
- ^ “FLOSS Weekly #239: Concrete CMS”. FLOSS Weekly. 2024年3月22日閲覧。
- ^ “SourceForge Community Blog - Project of the Month, October 2008”. sourceforge.net. 2009年8月25日時点のオリジナルよりアーカイブ。2009年4月25日閲覧。
- ^ “The 2015 Award Winner for Best #CMS for Designers is @concrete5”. CMS Critics. 2024年3月22日閲覧。
- ^ a b c “Content Management Systems Used by Government Agencies – Digital.gov”. Digital Gov (2023年3月23日). 2023年3月23日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年3月22日閲覧。
- ^ a b c “Websites using Concrete CMS”. trends.builtwith.com. 2023年8月14日閲覧。
- ^ “Potawatomi Hotel & Casino - Hotel and Casino Marketing and Web Design” (英語). Trivera. 2023年8月14日閲覧。
関連項目
外部リンク
- https://www.concretecms.com/Concrete CMS 公式サイト
- https://www.concretecms.org/Concrete CMS ユーザーサイト
- Concrete CMS 日本語公式サイト
- Concrete CMS Japan Facebookページ
- Concrete CMS 日本語版 Xページ
- Concrete CMS Japan YouTubeページ
concrete5
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/21 02:59 UTC 版)
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8.5.6 / 2021年9月17日
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プログラミング 言語 |
PHP |
対応OS | クロスプラットフォーム |
種別 | コンテンツ管理システム |
ライセンス | MIT |
公式サイト | http://concrete5-japan.org/ |
開発元 | PortlandLabs, Inc / concrete5 日本ユーザーグループ |
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最新版 |
5.7.5.13 / 2016年12月16日
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プログラミング 言語 |
PHP |
対応OS | クロスプラットフォーム |
種別 | コンテンツ管理システム |
ライセンス | MIT |
公式サイト | http://concrete5-japan.org/ |
concrete5(コンクリートファイブ)は、PHP、MySQLなどで動作するオープンソースのコンテンツ管理システム (CMS)。誰もが手軽にWebサーバ上でホームページの運営管理が出来るCMSとして2008年6月にオープンソース化された。
concrete5は、市販のホームページ作成ソフトのような使いやすさと、サーバ上でコンテンツを編集管理できるCMSの利点を併せ持っているシステムである。2014年にリリースされたバージョン5.7では、これまでの5.6以前との後方互換性がなくなるほどの大規模な設計変更とユーザインタフェースの改善が行われ、5.6以前をレガシー版、5.7以降をモダン版として区別することとなった。
2019年8月24日、レガシー版(5.6)のサポートが終了した[1]。
特徴
- Webサイトのページを見たまま直感的に編集する方式を採用している。
- ページ内におおまかなレイアウト要素を配置し、そのレイアウト内にテキスト、画像、ファイルなどのブロック要素を配置してページ全体を構築していく。
- ブロックには、テキスト、画像、ファイルなどの基本的なものからGoogleマップ、YouTubeビデオ、スライドショーなどが標準で用意されており、さらにマーケットプレイスから無償有償のブロックを任意に追加できる。
- ブロックの配置や並び順といったレイアウトに関する作業は、すべてドラッグ&ドロップで行われる。
- レスポンシブデザインに対応している。
- 多言語サイトに対応している。
- ワークフローによるページ公開の承認機能がある。
- 多彩な権限設定が行え、ユーザーや所属グループ単位で、ページ・エリア・ブロックなど、それぞれに閲覧・編集・公開といった詳細な権限が設定できる。
- バージョン管理とロールバック機能により、簡単に以前のバージョンに戻すことができる。
- 2016年7月現在での採用サイト数は全世界で70万サイト以上。(※マーケットプレイスへの接続数でカウント)
動作環境
システム動作要件[2]
8.x システム要件
Apache Nginx などの Web サーバー (Apache24を推奨)
PHP 5.5.9 以降 (PHP 5.6.x & 7.x を推奨)
PHP モジュール:
mysql (PDO Extension), DOM, SimpleXML, CURL, GD(要freetype), FileInfo, ZipArchive, mcrypt, openssl, mbstring, iconv (Zend Locale用に必要)
5.7 システム要件
Apacheなどの Web サーバー (Apache2を推奨)
PHP 5.3.3 以降 (PHP 5.6 もしくは 7 を推奨)
PHP 7.1 (同梱ライブラリのエラーのため要パッチ)
PHP モジュール:
CURL, zip, mcrypt, openssl, GD(要freetype), mysql (PDO Extension), mbstring, iconv (Zend Locale用に必要)
ブラウザ環境
ブラウザは最新バージョンを推奨している (Internet Explorer, Firefox, Chrome, Safari)。 ※Internet Explorer 6-8は編集作業を行えないため非対応。
歴史
バージョン | リリース年 | 概要 |
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concrete5 | 2008年 | インターフェースが刷新され、テンプレートの仕組みも完全に変更され、オープンソースとして生まれ変わった「concrete5」のシステムが完成。 |
Concrete v.4 | 2007年 | ユーザーのシステムを見直し、管理画面とフロントでの記事編集機能が融合される。 |
Concrete v.3 | 2005年 | コミュニティーをつくる拡張プラグインが開発される。簡単なウィザードを制作し、サイトの中で記事を直接編集出来るようになる。 |
Concrete v.2 | 2004年 | 建物の建材としてあらゆるモノになれるコンクリート。コンクリートの出現が建設業界に大きな変化をもたらしたのと同じように、CMSに大きな変化をもたらせる事が出来ればという思いから「Concrete」と名付けられる。 |
Concrete v.1 | 2003年 | 3つのルールでサイト運用のできるシステムとして開発された。 簡単に - マイクロソフト Wordを使いこなせる人がサイト運用できること。 |
日本語版(日本国内の状況)
年月 | 概要 |
---|---|
2018年4月 | 「世界一わかりやすい concrete5導入とサイト制作の教科書」発行 |
2016年12月 | 日本語公式サイトのユーザ登録数は約2300名 |
2014年 | パートナー制度開始 |
2014年2月 | 「concrete5公式ガイドブック」発行 |
2012年8月 | コンクリートファイブジャパン株式会社設立 |
2009年4月 | 日本語公式サイトオープン https://concrete5-japan.org/ |
関連項目
外部リンク
- https://www.concretecms.com/Concrete CMS 公式サイト
- https://www.concretecms.org/Concrete CMS ユーザーサイト
- concrete5 - Free CMS | Open Source Content Management System 旧公式サイト
- concrete5 Japan 日本語公式サイト
- concrete5 Japan Facebookページ
- concrete5 Japan Twitterページ
- concrete5 Japan Google+ページ
- concrete5 Japan Ustreamページ
- Concrete5 Japan YoyTubeページ
脚注
- Concrete5のページへのリンク