BGPの動作
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/02 09:20 UTC 版)
「Border Gateway Protocol」の記事における「BGPの動作」の解説
BGPでのルータ間のネイバー(neighbor)やピア(peer)はTCPのポート179番を通じて手動による設定で確立される。BGPを利用するルータ(BGPスピーカーと呼ばれる)は接続を維持するために19バイトのキープアライブ(keepalive)を定期的に送信する(デフォルトは60秒毎)。トランスポートプロトコルにTCPを使うのは、ルーティングプロトコルの中ではBGPだけである。 BGPが自律システム(AS)内で動くとき、そのBGPを内部BGP(interior Border Gateway Protocol、以下iBGPと略す)という。AS間で動くBGPを外部BGP(exterior Border Gateway Protocol、以下eBGPと略す)という。BGPを動作させているルータの中でiBGPのトラフィックにかかわるルータをトランジットルータ(transit router)という。またASの境界に位置し、eBGPを使って他のASと情報をやり取りするルータをボーダルータ(border router)もしくはエッジルータ(edge router)という。 同一のAS内に存在し、なおかつBGPのルーティングに参加している全てのルータは原則としてフルメッシュで構成されなくてはならない。つまり各々のルータは自分以外の全てのルータとピアを結ばなくてはならない。このネットワーク構築方法であると、ネットワーク内のルータが増えるとコネクションの数は二次関数的に増加し、いずれはスケールの問題に直面することになる。これを回避するには、2つの方法がBGPには組み込まれている。ひとつはRFC 2796で定められたルートリフレクタ、もうひとつはRFC 3065で定められたコンフェデレーションである。 ルートリフレクタはAS内で1つ(もしくは冗長性をとって2つ)のルータをルートリフレクタにすることで、他のルータはこのルータとだけピアを結べばいいことになり、AS内で必要なピア接続の数を減らすことができる。 コンフェデレーションはかなり大きなネットワークで使う方法で、いくつかの対処可能なある程度小さなASを大きなASで包み込むような方法である。コンフェデレーションはルートリフレクタと一緒に使うことができる。
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