731部隊と従軍慰安婦
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/07 04:05 UTC 版)
第三次家永訴訟で国側証人の秦郁彦は、1983年の教科書検定の時点では731部隊に関しては信用に堪え得る学術研究論文や著書が発表されていないと、同部隊に関する記述の全面削除を検定合格の条件とした文部省を支持した。しかるに最高裁大野判決では、検定当時すでに731部隊に関して多数の文献・資料が公刊され、同部隊の存在等を否定する学説はみあたらず、文部省は裁量権の範囲を逸脱したとした。家永は『戦争責任』(岩波書店1985,pp104-107)で吉田清治の『私の戦争犯罪―朝鮮人強制連行』(三一書房、1983)の記事を4頁にわたり転載し、済州島での従軍慰安婦の強制連行の記事を掲載した。また『太平洋戦争2版』(岩波書店1986,pp198)でもやはり吉田の著書を引用して著した。秦は1992年現地調査を行い、吉田の記事が事実無根と報告した(吉田清治の項参照)。家永の「慰安婦」に関する部分がすべて吉田の『創作』の引用に過ぎないことは、日垣隆が指摘している。
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