6309
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/06 03:49 UTC 版)
日立によるセカンドソース品では、オリジナルと完全互換のHD6809と、CMOS構造のHD6309がある。HD6309はクロック周波数2MHzのHD63B09と3MHzのHD63C09がある。これらの製品はそれぞれに外部クロック版(末尾にEが付く)がある)が提供された。HD6309は単にクロックを高速化しただけではなく、レジスタや命令の追加が行われた。通常は割り込み時のスタック退避や命令実行のクロック数を含めMC6809互換だが、俗にネイティブモードに移行することで新設レジスタも割り込み時の退避対象になり、また命令実行に要するクロック数が減少して動作が約30%高速になる。ただしMC6809の未定義命令はよく使われたものでもサポートされず新設の命令コードが割り当てられたため、そのような命令を使ったプログラムは動作が異なった。発売当初のユーザーズマニュアルにこのネイティブモードと追加命令などの記述があったが、セカンドソース品はオリジナル品と完全互換である事を要求するモトローラからライセンス違反とのクレームがつき、版を重ねたユーザーズマニュアルからは記述が削除され、公式には封印されてしまった。しかし後年、CPU換装されたFM-11にてMC6809未定義命令を使ったソフトの不具合から新設レジスタの存在が発覚、熱心なユーザの手により資料の作成が行われた。未定義コードの動作が違うためCPU換装には注意が必要だが、OS-9/6809においては、ユーザーの手によりOS自身のHD6309ネイティブモード対応(通称osn)やアプリケーションの6309化が行われた。
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