500ユーロ紙幣の廃止
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/10 00:15 UTC 版)
2009年、ドイツ連邦議会はインターネット上で500ユーロ紙幣による支払の廃止を求める請願の受付を開始した。この原因には、ガソリンスタンドや商店、あるいはドイチェポストの受付窓口でさえも、500ユーロ紙幣の受け取りが断られている実態にある。500ユーロ紙幣の受け取りが断られる背景には、釣銭が不足するというためではなく偽札を警戒するというものである。ところが統計ではこの懸念を裏付けることができない。これは実際に500ユーロの偽札が使われるという割合が全体の1%に満たないためである。 2016年5月4日に欧州中央銀行は、パナマ文書で明かされたユーロによる資金洗浄対策により、ドイツの反対を押し切り、500ユーロ紙幣の発行停止を2018年末までに実施することを決定した。廃止される500ユーロ紙幣は発行残高の20%程度、枚数にして2%程度に過ぎないと推測されている。2019年、ドイツとオーストリアを除くユーロ圏で500ユーロ紙幣の印刷が終了し、1月27日から回収開始。2019年4月26日、ドイツとオーストリアが500ユーロ紙幣の印刷を終了、4月29日から回収開始。ドイツとオーストリアの印刷終了が遅れたのは使用頻度が高かったためである。
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