3彩色可能性
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2013/03/04 04:13 UTC 版)
「彩色数 (結び目理論)」の記事における「3彩色可能性」の解説
結び目(絡み目)の射影図において、ある交点から別の交点までつながった一部分で、両端の交点では下を通るが途中では交点の(上を通ったとしても)下を通らない場合にその部分を道と呼ぶ。ただし自明な結び目の射影図も道とする。 このように道という語を定義したときに、射影図の各交点に3つの道が集まることになる(ただしそのうち2個は重複している可能性もある)。 ここで以下の2つの条件をともに満たすように結び目(絡み目)の射影図の道を3つ以下の異なる色で彩色できるとき、その結び目(絡み目)は3彩色可能であるという。 任意の交点において、その交点に集まる3つの道は全て同じ色に塗られている、または3色の異なる色で塗られている 射影図全体に2色以上の色が使われている たとえば三葉結び目、2成分の自明な絡み目が3彩色可能であるのに対して8の字結び目、ホップ絡み目、ホワイトヘッド絡み目は3彩色不可能である。3彩色可能性はライデマイスター移動によって変化しないため、結び目不変量となる。よって三葉結び目が解けていないこと、三葉結び目と8の字結び目が異なる結び目であること、ホップ絡み目やホワイトヘッド絡み目が自明な2成分の絡み目でないことがわかる。 上の2つの条件のうち、2番目の条件を外すと全ての結び目・絡み目の射影図が3彩色可能となるが、このときの彩色の方法の総数を3彩色数という。これも結び目の不変量となる。例えば自明な結び目の3彩色数は3、三葉結び目の3彩色数は9である。
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