2重性並行表示(4種類のタングルによる結び目または絡み目の特殊な正則表示)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/18 06:39 UTC 版)
「タングル」の記事における「2重性並行表示(4種類のタングルによる結び目または絡み目の特殊な正則表示)」の解説
4種類の異なるタングルのみをそれぞれ有限個用いて,すべての結び目および絡み目の正則表示を記述する方法が2001年以降の研究で報告されている 。 この方法による正則表示を2重性並行表示(にじゅうせいへいこうひょうじ)と呼ぶ。この2重性並行表示は,3-正則平面グラフと対応が取れるため,すべての結び目および絡み目が,重み付き3-正則平面グラフで表現できることになる。 以下に4種類の基本的なタングルとして, α {\displaystyle \alpha } -タングル, β {\displaystyle \beta } -タングル, γ {\displaystyle \gamma } -タングル, δ {\displaystyle \delta } -タングルを図示する。 α {\displaystyle \alpha } -タングル(アルファ-タングル) β {\displaystyle \beta } -タングル(ベータ-タングル) γ {\displaystyle \gamma } -タングル(ガンマ-タングル) δ {\displaystyle \delta } -タングル(デルタ-タングル)) γ ′ {\displaystyle \gamma '} -タングル なお,上の図で右端の, γ ′ {\displaystyle \gamma '} -タングルは, γ {\displaystyle \gamma } -タングルを変形したタングルである。 次に,一例として2重性並行表示と3-正則平面グラフの対応を図解する。2重性並行表示には結び目84と結び目820を用いる。 結び目84の2重性並行表示 結び目84の重み付き3-正則平面グラフ 結び目820の2重性並行表示 結び目820の重み付き3-正則平面グラフ なお,重み付き3-正則平面グラフとしての α {\displaystyle \alpha } -タングル, β {\displaystyle \beta } -タングル, γ {\displaystyle \gamma } -タングル, δ {\displaystyle \delta } -タングルを以下に図解する。 α {\displaystyle \alpha } -タングルのグラフ(辺) β {\displaystyle \beta } -タングルのグラフ(辺) γ {\displaystyle \gamma } -タングルのグラフ(辺) δ {\displaystyle \delta } -タングルのグラフ(頂点) 3交点から11交点までの結び目および絡み目の2重性並行表示と重み付き3-正則平面グラフが,The Knot Atlasに掲載されている。また,別の報告で,3-正則平面グラフの全域木を用いて結び目を構成する方法の記述もある。
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