3:モスケンの大渦巻き
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「ダーレスとスコラーの合作作品」の記事における「3:モスケンの大渦巻き」の解説
『モスケンの大渦巻き』(モスケンのおおうずまき、原題:英: Spawn of the Maelstrom)。1931年ごろに執筆され、WT1939年9月号に掲載された。ダーレスは『潜伏するもの』『湖底の恐怖』などと共に発表前の原稿をラヴクラフトへと送り、読んだラヴクラフトを喜ばせたが、正式発表はラヴクラフトの没後となり、かなり遅れる。 邦題は意訳であり、原題『Spawn of the Maelstrom』を直訳すると「メイルストロムの落とし子」「モスケンの大渦巻きの落とし子」となる。メイルストロムとは、ノルウェー語で「モスケンの大渦巻き」=「モスケン島の渦潮」を意味する語の、慣習的な日本語音訳である。 ダーレス神話であり、また『湖底の恐怖』と共に、ダーレスの独自アイテム「五芒星形の石」が初登場した作品である。このアイテムは、ラヴクラフトが用いていた「旧き印」elder signという概念と合体して、後に「旧神の印」となる。本作を読んだラヴクラフトにも影響を与え、『インスマスの影』にはダーレス設定を継承したかのようなアイテム「Old Onesの印」が登場する。さらに、このアイテムはダーレス作品においても設定が変動する。 東雅夫は「ノルウェーの孤島に棲息する魔物が、人間になりかわってロンドンへ進攻しようとする妖異を描く」と解説している。
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