黒歯国・扶桑
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/03 05:21 UTC 版)
『山海経』第九 海外東經では、東方の海中に「黒歯国」があり、その北に扶桑が生える太陽が昇る国があるとされている。 この黒歯国については、他に『三国志』「魏書東夷伝倭人条」(『魏志倭人伝』)にも「去女王四千餘里又有裸國黒齒國復在其東南船行一年可」(女王卑弥呼の国から4000余里に裸国と黒歯国がある。東南に船で一年で着く)と書かれている。『三国志』「魏書東夷伝倭人条」のこの記述は『山海経』の影響を受けていると考えられるが、黒歯国は女王の治める国の範囲外にあるとして記述されている。 また、黒歯国については、『梁書』にも記述があり「其南有侏儒國 人長三四尺 又南黑齒國 裸國 去倭四千餘里 船行可一年至」(南に身長三四尺の民の国があって、その南に「黒歯国」がある。倭から4000余里。船で1年で着く)と書かれている。『梁書』も『山海経』の影響を受けていると考えられるが、「倭国」と「黒歯国」は異なる国という認識で書かれており、黒歯国の北の扶桑の生える国でないとは言ってない。なお、沖縄でも本島でも、既婚女性が歯を黒くする風習(お歯黒)は明治末まであった。
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