鹿児島市交通局2100形電車とは? わかりやすく解説

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鹿児島市交通局2100形電車

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/03/02 05:19 UTC 版)

鹿児島市交通局2100形電車
基本情報
製造所 九州旅客鉄道 鹿児島車両所
主要諸元
編成 2両
軌間 1,435 mm
電気方式 直流600V(架空電車線方式)
車両定員 62人(座席30人)
車両重量 19t
全長 12,400 mm
全幅 2,470 mm
全高 3,810 mm
台車 住友金属工業FS-90
主電動機 TDK-8567
主電動機出力 60kw×2
駆動方式 カルダン駆動方式
制御装置 電磁接触器式抵抗制御
AMD-M260-119B  
制動装置 電気指令式電磁直通ブレーキ
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鹿児島市交通局2100形電車(かごしましこうつうきょく2100がたでんしゃ)は、1989年JR九州鹿児島車両所(当時)が製造した[1]鹿児島市交通局(鹿児島市電)の路面電車車両である。2101, 2102 の2両が在籍している。

概要

1989年に、鹿児島市の市制施行100周年と鹿児島市電開業60周年を記念して2両が製造された[1]1963年600形電車616以来26年ぶりの新車導入であった。

車両概説

800形電車の寸法を元に設計され、従来の鹿児島市電の車両とは違ったスタイルで登場した。車体は鋼鈑プレス材を使用し溶接組み立てをした軽量構造で、前面は大きな一枚窓である。方向幕は窓の内側に入り、前照灯は尾灯と一体化され下部に設けられた。側面は2,032mm幅の窓が片側二組で、運転席近くの2枚以外は上段引き違い、下段固定である。扉は従来通り引き戸で、ドアの下部にも窓が設けられた。また、側面にも方向幕が設けられている。運転台は市電初の両手式ワンハンドルマスコン(1軸ツーハンドルマスコン)で、集電装置はZ形パンタグラフを採用した。台車はFS-90で、砂まき装置が取り付けられている。制御方式は電磁空気操作の単位スイッチ式抵抗制御、ブレーキ装置は全電気指令式電磁直通方式である。車内は、クロスシート・ロングシートの千鳥配置で、クロスシートは自動転換式であった。

2100形を製造したのは九州旅客鉄道(JR九州)の鹿児島車両所(当時。現在は鹿児島車両センター)である。鹿児島車両所での初の外部向け製造車両で、「市電プロジェクト」を結成して設計・製造に取り組んだ。試運転に当たっては車両所内に1,435mmの軌道を100m敷設し、線路上に路面電車用のトロリー線を張り、ED76形電気機関車を介して交流2万ボルトを直流600ボルトに整流変圧して試運転を行った。車内には、「JR九州鹿児島車両所」の銘板が取り付けられている。

2101には「しろやま」、2102は「さくらじま」の愛称が付けられていた[注釈 1]。2100形の形式の由来は、「21世紀を先取りする電車」からである。

改造

1995年、車内の転換クロスシートをロングシートに改造した。

塗装

鹿児島市電2101

登場当時は2101が緑・黄ベースの、2102が赤・紫ベースの複雑な塗装であったが。なお、2007年以降の広告のない時期は黄色と緑ベースの標準塗装を纏っている。

注釈

  1. ^ 広告車化により愛称は消滅

出典

  1. ^ a b 南日本新聞 1989年3月14日 12面(朝刊)

参考文献

  • 水元景文『鹿児島市電が走る街 今昔 花と緑あふれる南国の路面電車定点対比』、JTBパブリッシング〈JTBキャンブックス〉、2007年 ISBN 978-4-533-06776-1

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