高畠大膳の弟子入り
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/01/18 15:33 UTC 版)
備中国に高畠益友(大膳)という大力剛勇で知られる郷侍がいた。あるとき高畠は久盛を招いて、「あなたは捕手の名人と聞くが、拙者のような者でも組み伏せることができるかどうか、やってごらんなさい」といった。久盛は「いかにも貴殿のような大力無双の方でも取り押さえられます。しかし、この技は機に付け入るのが肝要で、さあ捕ってみよなどと構えられては、なかなか捕りにくいものでして」と答えた。「難しいですか。」「いや、なにかのきっかけさえあれば。」「と申すと?」「あ、ちょっと。貴殿の後ろの薙刀がころげました。」「え?」と高畠が後ろを振り返った瞬間、久盛は高畠に飛びかかって倒し、素早く縄をかけてしまった。力に物を言わせてはね起きようとした高畠の鼻先に、懐剣が突きつけられ、「これこれ、死人がそう動いてはいけませんよ」と久盛が静かな声でいった。舌を巻いた高畠は久盛の門人になった。
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