音節の強弱
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/02 00:31 UTC 版)
中世以降のラテン語では母音の長短の区別がなくなったこともあり、長短でなく強弱によって韻脚を構成するようになっていった。たとえば有名な「怒りの日」(Dies irae)はトロカイオス(強弱脚)を4回繰り返して詩行を作っている。 近代西洋詩の理論は古代ギリシア・ローマの模倣によっているが、やはり長短を強弱に置き換えている。たとえば、イアンボスは短長格ではなく弱強格を意味するようになったが、同じ名前を使用している。 しかしながら実際には長短をそのまま強弱に置き換えてもうまくいかないのであり、たとえばダクテュロスは古典詩の長短短脚では4拍子になるが、音節に長さの区別をせずに強弱弱格に置き換えると3拍子になってしまう:2。また、実際の強弱には2段階だけではなく中間段階があるため、同じ韻律でも大きく印象が異なることがある:158-160。 民謡詩行では強音節間の弱音節の数が1個でも2個でもよく、ある程度の自由がある:24-26。
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