音節からなる韻文
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/15 04:47 UTC 版)
「アレクサンドラン」の記事における「音節からなる韻文」の解説
フランス文学の中で使われるようなSyllabic verse(音節からなる韻文、または詩)の中で、アレクサンドランは1行が12音節から成っている。アレクサンドランは、6音節目と7音節目の間にカエスーラ(中間休止、句切れ)を挟むことによっておのおの6音節ずつに2等分されるのが最も一般的である。 ピエール・コルネイユとジャン・ラシーヌの劇作は典型的に、押韻したアレクサンドランの二行連で構成されている。次の2行はコルネイユの『ル・シッド』(第4幕第3場)からである(「//」はカエスーラ)。 Nous partîmes cinq cents ; // mais par un prompt renfort Nous nous vîmes trois mille // en arrivant au port 次にあげるシャルル・ボードレールの『宝石』は19世紀フランス語詩でのアレクサンドランの典型的な使用例である。 La très-chère était nue, // et, connaissant mon cœur, Elle n'avait gardé // que ses bijoux sonores, Dont le riche attirail // lui donnait l'air vainqueur Qu'ont dans leurs jours heureux // les esclaves des Mores. ポール・エリュアールのような20世紀のシュルレアリストさえも、時々アレクサンドランを使った。次の3行は『L'Égalité des sexes』(『Capitale de la douleur』に収録)からである。 Ni connu la beauté // des yeux, beauté des pierres, Celle des gouttes d'eau, // des perles en placard, Des pierres nues // et sans squelette, // ô ma statue この3行目のように、2つのカエスーラを挟んでおのおの4音節ずつに3等分されることもある。
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