英語のヘクサメトロス
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/15 05:00 UTC 版)
「ヘクサメトロス」の記事における「英語のヘクサメトロス」の解説
英語では、前時代までの長母音が現代までに二重母音かまたは短母音へと変化して消えていく過程にあり、弱強五歩格が標準的なので、ヘクサメトロスはあまりポピュラーではなかった。しかし、何人かの詩人たちがヘクサメトロスの詩を書いている。その中で代表的なものが、マイケル・ドレイトン(en:Michael Drayton)の『Poly-Olbion』(1612年)である。 Nor any other wold like Cotswold ever sped, / So rich and fair a vale in fortuning to wed. 17世紀には、弱強六歩格またはアレクサンドル格がヒロイック・カプレット(英雄対韻句)の代用として、さらに抒情詩やエイブラハム・カウリーやジョン・ドライデンのピンダロス風頌歌の中で、許容される行の代用の1つとして使われた。19世紀にはヘンリー・ワーズワース・ロングフェローやアーサー・ヒュー・クラフ(en:Arthur Hugh Clough)たちがダクテュロス・ヘクサメトロスを英語に移植しようとしたが成功には至らなかった。ジェラード・マンリ・ホプキンスも弱強六歩格とスプラング・リズムの詩を多く書いている。20世紀になると、ウィリアム・バトラー・イェイツがおおざっぱにバラッド風の強いカエスーラを伴う六歩格を使った。弱強六歩格は時折使われ、音節の強弱がある六歩格はラテン語詩などからの翻訳に用いられた。
※この「英語のヘクサメトロス」の解説は、「ヘクサメトロス」の解説の一部です。
「英語のヘクサメトロス」を含む「ヘクサメトロス」の記事については、「ヘクサメトロス」の概要を参照ください。
- 英語のヘクサメトロスのページへのリンク