非還元的な物理主義
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/11/12 08:42 UTC 版)
詳細は「非法則一元論」を参照 多くの哲学者たちが、心身関係に関する次の二つの信念をかたく信じている。1)物理主義は正しく、心の状態は物理的状態であるにちがいない。しかし2)還元主義者が出す結論はすべてが満足のいくものとはいかない:心的世界それ自体は、脳の状態や機能の状態などに還元できない。それ故、還元的でない物理主義といったものが存在し得るのだろうかという疑問が持ち上がる。ドナルド・デイヴィッドソンの非法則一元論 は、そうした物理主義を定式化する試みのひとつである。 非還元的な物理主義者の誰もが受け入れているのが付随性(「スーパーヴィーニエンス」)のテーゼである。これは、心的状態は物理的状態に付随するが、物理的状態に還元可能ではない、というテーゼである。「付随性」は関数的な依存関係をあらわしている。つまり、物理的なものに変化がないかぎり、心的なものにも変化がない。
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