電極の電子放出原理
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/04 00:11 UTC 版)
一般の蛍光管が熱陰極蛍光管 (HCFL:Hot Cathode Fluorescent Lamp) である、すなわち電極を加熱して積極的に熱電子を放出するのに対して、冷陰極蛍光管 (CCFL:Cold Cathode Fluorescent Lamp) は陰極を加熱せずに電子を放出する。 このために、熱陰極管に比べて冷陰極管は陰極降下電圧が大きい。陰極降下電圧は蛍光管の発光に寄与せず、そのまま熱的な損失となる。このため冷陰極管は熱陰極管に比べて発光効率が若干悪く、「日中の部屋においては冷陰極管のバックライト液晶を最大の明るさにしても光っているのかわからない」ということがよくあった。しかし陰極材料が改善され、陰極降下電圧が下がる目処がついたため、冷陰極管の発光効率は大幅に改善し、発光効率が疑似白色発光ダイオードの半分を超えるに至った。しかしながら青黄色系の疑似白色の発光に適する蛍光体がないため、発光効率の競争では発光ダイオードに引き離されている。
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