陸法言とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > 陸法言の意味・解説 

陸法言

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/30 13:02 UTC 版)

陸 法言(りく ほうげん、生没年不詳)は、中国・隋代音韻学者。本貫魏郡臨漳県法言であり、名は[1]または[2]という。陸爽の子で、稽胡人である[3]

業績

法言は、漢字の発音の標準を定めるため、古来の韻書の記述を統合し、601年仁寿元年)に『切韻』5巻を編纂した。この編纂は、中国の歴史上、重要な業績の一つといえる。

『切韻』の序によれば、隋の開皇のはじめに、8人の著名学者(劉臻顔之推盧思道、李若、蕭該、辛徳源薛道衡、魏彦淵)が法言の家にきて音韻について討論し、のちに『切韻』を完成したとある。完成までに十数年かかったという。

607年大業3年)に科挙の制度がはじまるが、この制度によって、詩文の試験の成績がすぐれていれば、誰でも政府の要職につき、富と権力を得ることが可能となった。しかし詩文を読みこなし、つくりこなすためには、標準的な漢字音に精通していなければならない。その手引書となったのが『切韻』であった。以後、『唐韻』、『広韻』などに改訂され、中国の歴代の韻書における韻の分類は、『切韻』を基礎とすることになった。つまり、漢字の『切韻』音は、以後の中国語の一種の基準とされるに至ったのである[4]

脚注

  1. ^ 王仁昫『刊謬補欠切韻』による。『和名類聚抄』にも「陸詞切韻」とある。
  2. ^ 『旧唐書』経籍志上「『切韻』五巻、陸慈撰。」
  3. ^ 陳三平『木蘭與麒麟』八旗文化、2019年5月15日、3頁。ISBN 9789578654372https://www.google.co.jp/books/edition/木蘭與麒麟/AnMWEAAAQBAJ?hl=ja&gbpv=1&pg=PT3&printsec=frontcover 
  4. ^ 岡田英弘 pp.103-106

出典・参考文献

関連項目




英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「陸法言」の関連用語

1
切韻 デジタル大辞泉
92% |||||

2
唐韻 デジタル大辞泉
92% |||||

3
東宮切韻 デジタル大辞泉
72% |||||

4
18% |||||

5
18% |||||

6
16% |||||

7
14% |||||

8
14% |||||

9
10% |||||

10
8% |||||

陸法言のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



陸法言のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの陸法言 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS