限定的贖罪の否定
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/21 00:00 UTC 版)
「ウエスレアン・アルミニアン神学」の記事における「限定的贖罪の否定」の解説
ウェスレーは、限定的贖罪という概念を承服することができなかった。ウェスレーにとって、そのように教えることは、ある人の滅びを、その人の責任ではなく、そのように定めた神の責任としてしまうこととなると考えたからである。キリストの十字架のみ業は、ウェスレーにとって、あくまで全人類のもので、救いの備えは全人類のためになされた。それを拒否して滅びに向かうのは、邪悪な人の自由意志の行使であって神の聖定によるのではないというのが、ウェスレーの聖書の理解であった(テモテへの第一の手紙 2:4)。ウェスレーの先祖は、イングランド国教会には所属せず、独立会派に属していた。しかしウェスレーは、当時のイングランドの独立会派の教職たちの多くが、ヨーロッパの改革派の影響の下にあって、強硬に限定贖罪説を説くことを憂えて、より穏健なイングランド国教会を選んだ経緯がある。
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