阿斯達と阿斯女
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/03 21:20 UTC 版)
仏国寺には多宝塔と釈迦塔と呼ばれる2つの石塔があるが、これらに関する次のような伝説が存在する。 百済に阿斯達(アサダル)という石工がいた。彼は仏国寺の石塔を造るため、妻の阿斯女(アサニョ)を国に残して新羅に向かった。 3年後、夫を待ちきれなくなった阿斯女が仏国寺を訪れ、夫に逢わせてくれるよう僧侶にお願いした。しかし僧侶は2人が逢うことを許さず、代わりに「石塔が完成すれば影池に石塔の影が映るので、それまで待つように」と阿斯女に教えた。そこで阿斯女は毎日影池を眺めながら夫を待ち続けた。 ある月夜、影池に石塔の影が映った。阿斯女は喜び、石塔の影に抱きつこうとして影池に飛び込んでしまった。 翌朝、石塔を完成させた阿斯達が妻の待つ影池に向かうと、そこには冷たくなった阿斯女の亡骸があった。阿斯達は慟哭し、自らも影池に身を投げて妻の後を追ったという。
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